4月30日

 仕事場の人と兄貴と同い年の後輩(0.11t)と3人で夕食に行った。行けばもちろん、アルコールが入ることは言うまでもない。

 しこたま飲んで、2次会。白木屋グループの寿司屋に行き、あまりうまくもないねたの寿司を喰らう。生ビールを頼んだが珍しく半分しか飲めなかった。リミッターが作動するなんてここ数年なかった気がする。

 日付が変わり、ふと、兄貴の同い年の後輩(0.11t)の誕生日であることに気づいた。28歳。別にめでたくともなんともないが、話題に出たら帰りにケーキを買っていくことになった。

 深夜にケーキを買える場所と言えばコンビニだけだ。数軒回ったものの、カップに入った「モンブラン」とかしかない。仕方なく、それを購入。この際、ローソクも買おうと、店内を探したら、あった。「毎日ローソク」。仏壇に立てる白くてなんの飾り気もないやつだ。しかも、ケーキに刺すようになっていない。

 仕事場に戻り、セレモニーである。約10センチ四方のモンブランにぶすぶすとローソクを立てていく。もちろん、ちゃんと28本立てる。無理がある、と言われようが立てるのである。ケーキの表面が見えないくらいぎっしりローソクが立ち並んだ。剣山のようだ。

 問答無用でチャッカマンですべてのローソクに火を付けてやった。びっしり並ぶローソクはごうごうと燃え、一つの火のよう。さらに雰囲気を出すよう、明かりを消した。後輩曰く「護摩焚き法要みたいですねえ」。

 0.11tの四角い顔が赤々と照らされて笑っているのは、不気味という以外形容のしようがない。ふふっと3吹きぐらいして、火を消した。ローソクが溶け、すべてが一体化。ケーキの表面もロウだらけである。

 そんなありがたいケーキ、後輩はすべて平らげたことは言うまでもない。