4月27日

 ゴールデンウイークが迫り、殺人的なスケジュールを強要される羽目になってしまった。連休は休むことはできるのだが、その分、前倒しで仕事をしなければならず、うれしいんだか、つらいんだか、よく分からないことになってしまう。

 眠たい目をこすりつつ、午前6時すぎに市場に到着した。大雨と暴風が吹き荒れる中である。突風でよろけたら、暴走軽トラにひき殺されかねないので慎重に歩かねばならない。あちこち回って、朝ご飯を食べて、仕事場に戻る。

 とっても眠かったので、暴風雨のさなか、ロードスターの中で仮眠を取る。突風で車高が低くてバネが固いロードスターですらぐらぐらと揺れるほどで、何度も目を覚ましてしまった。ひざがちょっと濡れていたところを見ると、雨漏りがしていたのであろう。

 寝た分、昼メシを食べる間がなくなり、あたふたとさまざまな仕事をこなす。急がねばならないのは、午後4時すぎの新幹線で東京に行かねばならないからである。

 3時半ぐらいになって、新幹線が停電で運休していたことを知る。ダイヤは乱れまくりに違いない。定刻通りに行っても、狙いの新幹線には乗れないだろう、と勝手に高をくくって、少し遅れて名古屋駅に行くと、ちょうど新幹線が発車したところ。次の列車は25分遅れでしばらくしないと入ってこない様子だった。東京での仕事に間に合わないことに決定。

 ダイヤが乱れまくっているのだから座れないのは当たり前である。自由席券を買う。こんなとき、自由席のところに並ぶのは素人で、どうしたって座れないに決まっていて、デッキで過ごすことになるのだから、なるべく空いていると思われる反対側の車両に乗り込む。案の定、座る場所がなかったので、デッキの場所取りをして、お尻に紙を敷いて座り込んでやった。しばらくするうちに、込んできて同じデッキでも立っている人がいるほどの混み具合であった。

 新横浜までは順調だったのだが、ちっとも品川に到着しない。新横浜から20分以上かかってようやく到着する。せっかく東京まで来たのに、目的が果たせなかったらつまらないから、かなり焦った。たぶん、東京駅のホームが込んでいるから、下り線の新幹線が出発しない限り、ホームに入れないのだろう。

 ようやく品川に到着し、ちょっと迷ったが飛び出して、山手線に乗り込んだ。動かない可能性のある新幹線よりはましだろうと思ったから。案の定、山手線の方が先に出発した。が、新橋にさしかかったところで、乗っていた新幹線に追い抜かれてしまう。しかし、やっぱり東京駅のホームが空かないらしく、有楽町で再び抜き返した。ナイス判断である。

 時間がないので、タクシーで目的地へ。1時間ほどでまた東京へとんぼ返りして新幹線のチケットを予約する。今度は指定席が取れた。む改札の内側にある回転ずしに行って、昼夜兼用のご飯を食べる。

 帰りの新幹線でも「日常」を書いたり、仕事をしたり、うとうとしたりしているうちに名古屋に到着する。日付が変わったころ、再び仕事場に戻ってきた。明日が納期の仕事が2つもあるから、仕方なしに机に向かった。

 仕事が終わったのが午前5時ごろ。さすがに眠い。返ろうか、とも思ったが、市場で用事があったので、遠回りだが帰る途中に寄った。魚屋さんに会い、おにぎりとはんぺんをもらって食べる。お土産にハタハタをもらった。一日のうちで2回も市場に行くのは、これで2回目ぐらいだろうか。ただれた生活である。

 ちょっとだけの仮眠を挟んで24時間ぶっ通して働いていたことになる。さすがに疲れちゃったのだけれど、なんとなく神経が高ぶっているので、寝る前に「日常」としてまとめちゃった次第である。