13年乗った車をつぶすと補助金がもらえるという今回の景気対策。5月に乗り換えるデミオは初年度登録が1998年だから、まだちょっと期間が足りない。せっかくつぶすのだったら、助成金がもらえるようにあれこれ手配しても良いかな、とふと思ったので残念。
で、今ちょこっと考えたら、対象になる車を2台もナンバー付きで持っていることに気がついた(笑)。買い替えという選択肢がまったく頭の中にないから抜け落ちちゃってた。
そもそもエコカーとはなんだ。ハイブリッド車? プリウスのホームページを見ると、生産されてから最終処分されるまで製品の生涯を通じた環境負荷の評価「ライフサイクルアセスメント」が載っている。プリウスは「部品製造」「素材製造」の段階の環境負荷は二酸化炭素では普通のガソリン車の1.5倍ぐらいかかっているみたい。そのほか、NOxやSOxも製造段階のイニシャルな負荷はガソリン車より高め。だけれども、普段の走行、ランニングな負荷で、イニシャルな負荷をカバーできるという説明になっている。
が、ランニングな負荷の計算が「自動車の生涯走行距離10万キロ(10年)を、10・15モードで走行した場合の結果です」としてある。10・15モードでは30km/Lを超える性能を誇っていても普段使いでは旧型プリウスで10km/L後半、現行プリウスで20km/Lちょっとと聞くから、せっかくのアセスメントもなんだか怪しい。
いまのエコカー議論は、ランニングな部分だけにしか注目していないものが多いので、買い替えを促す景気対策をエコで粉飾しているだけの気がしてならない。景気対策としてエコカーに限定せず「どんな車でも買い替えたら補助金」としてくれた方が、よっぽどすがすがしい。
で、「買い替え補助金対象」の我が1992年式NA6CEロードスター。ハイカムでゲロ臭い排ガスを出していた時代のことは忘れて、現在の燃費はけっこう良い。先日、名古屋から下道で帰ってきたときの燃費は13.5km/Lぐらい。富山から高速で信州に向かい、山道を走った昨日のツーリングで12.8km/Lぐらい。諏訪で給油し、夜の国道や高速を自分のペースで富山に戻ってきて給油したら、16.1km/Lだった(標高1000メートルから平地に下りてきたという特殊な場合だけれど)。いずれも、特に燃費を考えて走ったわけじゃない。燃料はハイオク。あ、オイル消費は激しく走らなければそれほどでもない。
セッティングと言えば、借りた空燃比センサーを使ってばっちりマップをつくっただけで、現在はフィードバック制御は切ってあるし、普通に定速走行しているときは14.7の理論空燃比で回しているので、特殊な制御をしているわけでもない。
吸気、排気とも256度のハイカムだけれど、特殊なバルタイにしてあるので、COやHCはNBロードスター並みだ(アイドリング時の話だから意味があることなのかは分からない。車検には通る)。排気量アップもあって、3000回転ぐらい回せばおいしいトルクが出るので、3速、4速に入れていれば山道でも大体走ってしまう。高回転はちょこっと苦手で6500回転あたりで頭うちになるけれど、2速なら7000回転オーバーも使える(シングルスロットルだから高回転の吸気には限界がある)。ツーリング仕様だから、これでいいと思っている。
話がそれてしまったが、究極のエコは車に乗らないことなのだから、ランニング負荷だけに注目して古い車を大切に乗るライフスタイルを否定するような風潮はいかがなものか、ということだ。