4月11日

 いつも通り、キーをひねるとエンジンは何事もなかったかのように始動した。エンジンを積んだばかり、しかも4連スロットル化でアイドリングすら難しいと思っていたので、拍子抜けである。

 走り出してみる。まだ当たりの付いていないエンジンは回すわけには行かない。まったく見覚えのない道を我がロードスターはひた走る。まったくスムーズに吹けるエンジン。2000回転あたりのトルクはかなり薄く、回していくとだんだんと元気が良くなる。が、5000回転まで回してもそんなにパンチがない。1722ccに排気量アップしたわりにはノーマルエンジンのような吹け上がり。まだ、Freedomのセッティングもなにもしていないのだが仕方ないだろう、と心を落ち着ける。

 信号待ちで止まると、回転数が500回転までがくっと下がる。すわエンストか、と身構えるも、ISCVがうまく動いているのか調子の良いアイドリングに戻った。

 ようやく復活したな、、、なんて考えていたらいつの間にか朝であった。夢であったと気づくと同時に、まだエンジンがばらばらであることを思い出し、しばし落ち込む。

 しかし、うまく動いたのはとっても喜ばしい夢なのだが、排気量まで上げたそのエンジンがまったく普通のエンジンだったというところが妙にリアルだ。良い夢だったのか悪夢なのか。