この世に発生した日であるなら、世間一般ではめでたいことになっているかもしれないのだが、問答無用で仕事である。
と一年前にも同じことを書いた覚えがある。ということは、一年間、まったく進歩していない、ということか。
まったく普通の日と変わらず、家を出て地下鉄に乗り、電話番をして、午後は仕事をさぼってネットのあちこちを見て回ったりしていた。
この日の誕生日はあまり良いことはない。学校は春休みで誰も祝福してくれたことはないし、学年でもっとも遅い生まれ(4月1日が一番遅いのだが)で何となく劣等感を感じるし。
いつもと変わらずてくてくと藤ヶ丘を歩いていたら、桜が満開だった。
4年間、松本にいたから気が付かなかったのだが、桜が満開の季節に自分はこの世に生まれたのだな、と思ったら、自分の誕生日もまんざら捨てたものではないかも、と思えた。