3月30日

 仕事をさぼってマツダスポーツファクトリーに行った。

 なじみのアドバイザーから、閉店の事情を聞く。閉店は突然の決定だったそうで、その人も聞いたのは今月15日。土地を地主から借りているのだが平成17年まで借りている契約にもかかわらず、新しい借り手が現れたために閉店しなくてはならなくなったらしい。後に入るのは飲食店。地主とどんな交渉をしたのかは知らないが、「大人の事情」でもあったのだろう。

 店舗自体は採算がとれているのだが、国道に面した立地から、借地代が高いらしい。全国的にディーラーの整理統合を進めているため、松本市南部の店舗と合併することになったという。スタッフはすべて合併後の店舗に移るというものの、なじみのアドバイザーは退職して、他の整備工場に移るという。

 この人、今の職場ではアドバイザー業務が主で、整備などはあまり担当しなかったらしい。だから、一から勉強するために新たな道を進もうと考えた、ということと、やはり閉店の半月前になっていきなり通告してくる社の方針に疑問を持っているという。その他、口には出さないさまざまな思いがありそう。

 基本的に田舎の松本では、気軽に立ち寄れ、専門的なアドバイスが受けられる店はなかなかない。この店には、多くの車好きが集まるたまり場ともなっていた。「ユーノス」のディーラーとして建てられたためだろうか、けっこうセンスのいい造りで、実際に「この建物が好き」と来ていた客もいるようだ。マツダスピード製作のレーシングカーが何気なく(2台も!)置いてあるし、日本にはなかなか根付いていない「車文化」のようなものを感じることができたことは確か。

 僕はなじみのアドバイザーがいたから利用していた。気軽に相談でき、安心して車を任すことができたから。変に新車購入を勧めてこないし。

 いささか土地代が高いとはいえ、こんなディーラーをなくしてしまうのは「長野マツダ」にとってかなりの損失だと思う。僕のように車のために無節操にお金を使う客が新しい店は利用しないかもしれないし、この店があったことでマツダのイメージも上がっていたと思うのだけれど。

 新しく合併したらどんな場所になるのでしょう。しつこく新車を進めてきたり、あまりいやすい雰囲気でなかったら、大幅に遠くなることだし、いかなくなるかも。なじみのアドバイザーが新たに行く工場で面倒を見てもらおうかしら。

 ポート研磨の話などをしていていたら、余っていたパーツカタログをくれた。NA8C(1993.8以降)用だが大部分は共通パーツの上、デフやブレーキはNA8C用が付いている。ありがたい。