3月19日

 朝から地下鉄を乗り継いで平針へ行った。僕の住む場所からの交通アクセスは最悪に悪く、藤ヶ丘駅からいったん方向が違う伏見まで行き、鶴舞線に乗り換える形になる。遠回りだ。

 平針でお勉強会に参加することになったのだ。名古屋市近郊に住む人であれば、この地名が何を意味しているかはピンと来るはずだ。なぜ、参加することになったかは大人の事情があるから詳しくは書かない。愛車のロードスターの窓にステッカーを張られたり、ドアミラーにワイヤーをかけられたりしたことがあったな、と思っていたら、お勉強会に参加することになってしまった。昔と違って規則が少し緩くなり、僕のケースだと自動車で平針まで行っても良かったらしい。

 教室のようなところで、おじいさん方の話を聞く。退屈だが、座っていればすむ話である。

 午後から、お勉強会が「実技練習」と「見せしめ」の2コースに分かれた。「見せしめ」は、実際には「社会参加活動」という名前がついているのだが、看板を持たせて道ばたに立たせ「こいつは馬鹿です」と辱めるのが実態である。公園に繰り出してゴミ拾いだったら喜んでしたのだが、「社会参加」の美名の下、恥をかかせるだけの活動には絶対参加したくなかったので、割高だったのだが実技練習を選んだのである。

 信号や横断歩道付きのミニサーキットのようなところに連れて行かれ、オートマのマークツーに乗せられた。おじさんの運転した通りに走るだけである。なぜかS字やクランクがあって、そこをぐるぐると回る。車野郎に取っては簡単すぎる内容だ。翌日は鈴鹿フルコースで激走する人間が、前日にとろとろと実技練習をしている状況がなかなか良いコントラストで面白かった。

 「ほぼ満点だけど一つ大きな欠点があった」とおじさんが言う。特にミスした覚えがなかったので何かしらと思いつつ、講評を待つ。同乗の3人の運転が終わって反省タイム。おじさん曰く、

 左コーナーでインを開けすぎだ。刺されちまうぞ!

左コーナーでインを開けすぎだ。刺されちまうぞ!

と聞こえた。おお、なんとレーシーなアドバイスだと思ったら幻聴であった。左折時に左側にもう少し寄らないと、原付が滑り込んでくるので、危険だよ、とのことだった。

 2回目にそこを気を付けて「満点に近い」との講評。それからビデオを2本見せられて、放免された。

 夜はハートランドスタジオであったgulffのライブに出かける。格好良い。