こちらに来てから、とにかく歩きまくっている。富山にいた2年半弱は、そんなに歩かないというか、県庁に引きこもっていたので、大きな変化である。地方にいるときは、車移動が基本で維持費も出してくれるのだけれど、本社だとタクシー移動が基本。タクシーなんて偉い様の使うような乗り物は慣れないのであって、時間があれば歩くようにしている。
どのくらい歩いているか、といえば、そんなにたいしたことはないんだけれど、例えば先日は鶴舞から丸の内まで歩いた。じぐざぐ歩くから、直線よりはかなり伸びるだろうけれど、たぶん4、5キロぐらい。信号待ちも含め1時間ちょっとといったところか。
夜に仕事の一環でドラッグストアに買い物に行く用事があったので、怪しげな街方面を歩くことにした。保険として、購入したものでぱんぱんになったドラッグストアの買い物袋を下げて。ぱっと見で、仕事帰りにちょっと買い物をして家路につく疲れたサラリーマンにしか見えないのだが、なぜか変な場所を歩いているというシチュエーション。
伏見あたりから、名古屋駅方面へ歩いて、納屋橋近くから堀川左岸を南下する。名古屋を知っている人ならば思い浮かぶと思うが、名古屋駅周辺や栄周辺の開発の狭間でちょっと怪しい部分が残っている場所である。都市伝説もちらほら。
怪しいサラリーマンが怪しい街を行く。きらびやかなネオンがある場所をずかずかと歩く。呼び込みもいるけれど、でっかい買い物袋を下げている人には声をかけてこない。昼間にはかいま見えない、街の姿を肌で感じることができた。
新州崎のあたりで寒くなってきたので引き返す。右岸側に移って再び怪しい界隈に突入。別に怖いこともない。
と思っていたら、1階が駐車場になっている怪しげな施設の近くにさしかかったとき、日本語じゃない若い女性の叫ぶ声がしたと思ったら、かつかつかつかつっと、派手な格好をした日本人っぽくない女性が目の前を逃げるように走って路地へと消えていった。と同時に、後ろから巡回中のパトカーがやってきた。
ちょこっと怖かった。