3月16日

 28日から始まる「地方の高速道路1000円(ただしETC買ってね)キャンペーン」。土日限定ながら、1回1000円という分かりやすく使いやすい料金になるのは大歓迎なのだが、わかりにくいのが東京や大阪などは別料金という例外の地域があることだ。

 愛知出身ということもあり、愛知県内の高速道路がどうなるのか調べてみた。東名阪の500円区間と名古屋高速の利用には注意が必要だ。

 ちょうど28日に鈴鹿サーキットに行くので、富山から鈴鹿に行くルートを例に注意喚起をしてみましょう。

 高速道路をフルに使って鈴鹿に行く場合、一番の近道は富山インターから東海北陸道に乗り、一宮インターで名古屋高速に乗り継ぎ、清洲ジャンクションから東名阪の500円区間へ。そして、名古屋西から鈴鹿へ行くというルート。

 が、名古屋高速や東名阪に乗り継ぐ、というのが今回の1000円キャンペーンではまずいのだ。

 準備が間に合わなかった影響で、4月29日まで、地方の高速から首都圏や阪神圏に入った場合、もう1度地方の高速道路に出たときに再び1000円を課金されるのはニュースでやっている通り。4月29日にはシステムが更新されて、一度、首都圏に入っても2度目の1000円は徴収しない「つなぎ措置」が始まる。利用者は首都圏や阪神圏だけ別料金を追加して払えば良い。

 これは東名阪の500円と名古屋高速でも同じで、3月28日にこのルートを通った場合、富山→一宮で1000円。一宮→清洲ジャンクション(名古屋高速)で350円(休日だと確かもう少し安かった)。清洲ジャンクション→名古屋西で250円(500円区間だが休日なので半額)。名古屋西→鈴鹿で1000円の計2600円ぐらいかかる。

 じゃ、名古屋高速を通らねば良いだろうと、3月28日に40キロばかり遠回りして、一宮をスルーして名古屋インターから東名阪の500円区間に入ったとする。が、この500円区間は4月29日まで「つなぎ措置」がない関係で一度降りたとみなされて、富山→名古屋の1000円、東名阪の250円、鈴鹿までの1000円の計2250円かかってしまう。

 ところが、最短ルートよりも65キロ弱ぐらい遠回りして、名古屋もスルーして豊田から伊勢湾岸道経由で鈴鹿に行くとなんと1000円。差額1600円だから、ガソリン5リットルぐらいと時間を余分に使うにしても、急いでいなければこのルートを選びたくなる。でも、30分使って1000円稼ぐぐらいの計算か。

 これが4月29日になると、東名阪の500円区間も1000円定額の区間に仲間入りするので、1000円定額で気にせず使えば良い。

 気をつけなければならないのが名古屋高速。阪神高速もそうだけれど、この2つの高速を使ってしまうと「つなぎ措置」は現状では4月29日以降も適用されないのだ。だから、名古屋高速と阪神高速で別料金を取られた上に、余分に1000円かかってしまうことになる。

 基本的に「1000円」は道路公団を民営化したNEXCO3社の道路が原則になる。名古屋高速や阪神高速は公団と別の株式会社の経営だから、こんなちぐはぐな感じになってしまう。首都高はつなぎ措置があるのに、なんだか釈然としない設定ではある。