仕事をさぼってロードスターに乗り換えて工場へ。大量にオイルを喰うエンジンに高価な空燃比センサーを取り付けているわけにはいかない。きちんとした環境で使ってやらないと、あっという間に壊れてしまうのだ。
手持ちのセンサーに取り替えて、エンジンを掛けると「UPEr」の表示(涙)。まあ、仕方があるまい。セッティングは取れているので、空燃比計がなくてもきちんとスムーズに動く。
雅久号(もう2台あるとだんだんこんがらがってくる)の足回りもアップデート。足回りは、ショックを減衰変更に出したのだけれど、戻ってきて「?」の連続だった。最初に路上で転がしたとき、ステアリングを45度まで切らないとまったく反応がなかったし、おわらサーキットでも、アンダーが強くていまいち。いろいろセットして、ようやくまともに走るセッティングが取れた(と思っていた)。
おおとろ氏が紙に細かく図面を書いてあれこれ妄想をしていた。よし、ということになって、さっそくフロントの足回りを外してアップデートを施す。が、ここで素晴らしく笑えるエラーに気がついた!
素晴らしく笑えるエラー
フロントのナックルとロアアームをつなぐボールジョイント。アームとは、前後方向のボルト・ナットに加えて、ショックの根本の隠しボルトでつながっている。右側の足回りを外していたおおとろ氏が事務所に戻ってきて曰く「良いこと教えてやろうか」。こうやって切り出されて良いことだったためしがない。
良いこと教えてやろうか
なんと、隠しボルトがまったく外れて袋状になったところに転がっていた上、前後方向のボルト・ナットも仮止めしてあるだけ。しかも、左側に至っては、隠しボルトがどこかへ飛んで行ってしまってなくなった状態。いちおう、ナックルは前後方向のボルトのおかげで外れないものの、隠しボルトで接合されていないものだから、ぐらいついてトー方向のアライメントはぐちゃぐちゃじゃんね。
そうなのだ。ショックを外しただけなのでアライメントがそれほど狂っているはずではないのに、おわらサーキットに行く前に調整したとき、トーが滅茶苦茶にアウト方向にずれていた。「作手の走行でタイロッドが伸びたのか」などと頭の上に「?」マークを抱えながら恐ろしい量を調整してようやく基準値に入り、そのままサーキット入り。たぶん、ハンドルを切っただけでトーがずれる「可変トー」な状態だったわけで、こんな状態ではハンドリング云々が分かるはずもない。前回のおわらサーキットのテストは「まったくの無駄」だったということになる。
可変トーまったくの無駄
ショックを外したのがクリスマスのことだったので、なぜそこが外れているのかまったくもって覚えがない。記憶をたどってさっき「あ”…」って思い出した。
あ”…
足回りを外したとき、うまに上げて宙に浮いたままにしておくのはいかがなものか、と思ったので、そこら辺に転がっていた足回りを付けようとしたんだった。今使っている足回りは、スタビライザーさえ切り離せば簡単に装着できるのだが、ノーマル形状に近い長さがあったので、なかなか足回りを入れることができない。ブッシュが1Gの状態で締め込んであるから、アームがそこまで動かないのだ。
で、隠しボルトなんかを外してロアアームとナックルを切り離したけれど、やっぱり無理。もし入れたかったら、アームの付け根のボルトをゆるめる必要がある。せっかく合わせてあるアライメントがずれてしまうわけで、またアライメントを取り直すのも面倒だから、仮の足回りを付けるのはやめて、宙に浮かしておくことにしたのだ。
当日は雪も降ってきたので、仮止めだけして、そそくさと片付けた覚えがある。で、その当時は外れていたブレーキなんかもその後、装着されて外した部分が陰に隠れる形になって、そんなボルトを外したことも忘れて仕様変更した足回りを装着してしまったのだ。トーが大きくずれている時点で気付くべきだった。orz
ま、そんな状態で間瀬に行かなくて良かったとか、そんな状態でもそこそこのタイムが出たからあとコンマ5秒は行ける、ということで、ポジティブにとらえておこう。でも、ベストだと思った減衰だとか、タイヤの空気圧とか、すべて疑ってかからないといけないから、もう1度最初からセッティングしなくてはならないことは仕方がない。