3月1日

 ビールを大量に飲んで、すでに一緒に飲んでいたべいべはいなくなっていた。おわらサーキットのプレオープンがあるので、ニューネオバを装着してやる気満々で走り行ったに違いない。

 ニューネオバの実力を確かめなければ!とあわてて着替えて雅号で出発しようとするが、冷間始動がうまく行かないので、20分ぐらい足止めを喰らった。新しいカーステは、USBメモリに適当にMP3を放り込んで差しただけで再生してくれた。けっこう大量のファイルがあるから時間がかかるかと思ったら、けっこうスピーディーに再生が始まってびっくり。

 おわらサーキットに行ったら、すでにべいべはコースインしていた。外から観察するが、新しいタイヤだからと言って、外から分かるほどすごいグリップだ!と分かるような違いなかった。当たり前か。

 タイムを見てみると、やっぱりすごいグリップという感じではくて、去年のシーズンOFF時と同じようなタイム。ドライビングがなまっているから仕方がないのか、とは思うのだが、なにせ、旧ネオバよりもかなり高いので、「値段の割に大したことがないのかよ!」と思ってしまった。

 午前中l、60周ぐらい付き合ったのだけれど、昨シーズンのベストと同じタイムが出ただけであった。ジムカーナコースのようなおわらサーキットでは、なかなか差が出にくいこともあるけれど、たぶん、新しいタイヤのグリップ傾向をうまく使いこなせなかったんだと思う。おいしい空気圧がいくつかというのも手探りだったしね。でも、たぶん、ここら辺、というのはだいたい分かった。雅久号のシェイクダウンで生かさせてもらいます。

 サーキットは正午で終了したので、セッティングを兼ねたツーリングに出掛ける。新しいガソリンを満タン給油して、まずはノッキングテスト。ちょっと前にデミオで走った八尾から利賀への道を走り、カリカリと音がしたら路肩に止めて、ひたすら点火時期を調整。

 利賀村から以前は砺波方面に向かったのだけれど、今日は平村方面へ。国道156号に出て岐阜に向かって走る。

 だが、まてよっと車を止める。セッティングを兼ねたこのツーリングなんだから、やっぱりちゃんとセットしたい。すると、156号を岐阜県方面に向かったのでは山岳地帯ばかりで、あまりよろしくない。なぜかというと、Dジェトロの場合、標高がころころ変わって外気圧が変化していくと、あまりよろしくないからだ。基準が変わるから。

 国道304号で福光へ。医王山の麓を走って、金沢へ。

 外気圧をあまり変化させたくなければ、平地というか、海沿いをずっと走っているのが都合が良いわけだ。海沿いをずっと走りたかったら、やっぱり能登半島を走るのが良いでしょうと、金沢市をちょこっとかすめて、能登有料道路へ。海を左に見て、すっごく楽しい!と走っていたのだけれど、高速道路を走っていてはセッティングができない。いろんなアクセルの踏み方をしないと、Dジェトロのセッティングってできないのだ。なので、今浜インターで降りる。千里浜なぎさドライブウェイがあったけれど、足回りがさびるのが嫌だから無視して、国道249号へ。海沿いの道を開幌で好きな音楽を聴きながらすいすいっとドライブって最高!と思わず顔がにやけてしまった。

 そろそろ十分、と思い、Freedomのフィードバックと学習を切ってやった。空燃比センサーが借り物なので、セッティングだけに使用して返さなければならない。シングルスロットルなら、バルタイさえいじらなければ空燃比計を付けてなくても大丈夫。果たして優秀な学習のおかげでだいたいマップができていた。後は学習できなかったり、細かいところだからひたすら手打ちである。

 輪島市まで走ってけっこう遠いと思った。引き返すのも遠い。せっかく来たのだからやっぱりぐるりと回らなければならんでしょうと、すでに日没前だったけれど、ぼちぼち走って、棚田とかを通り過ぎて、ひたすら海沿いを。半島を走るのならば、やっぱり先端に行きたいから、途中で国道を外れて県道へ。寒くてもがんばって開幌していたのだが、気温が2度ぐらいしかなくて音を上げて幌も上げる。

 さすがに能登半島の先端って交通量もないから、けっこう良いペースで駆け抜ける。狼煙集落へ。たぶん、行き交う船のために狼煙を上げたのが由来なんだろう、良い地名だよねと思うも、すでに真っ暗で雨も降ってきてぐねぐねの県道はかなりやばい感じ。

 もう真っ暗だから先端で車を止めることもなく、有名なランプの宿の入り口も思いっきり通り過ぎて、珠洲市中心部へ。輪島を過ぎてからけっこう寂しい感じだったので、ああ、ようやく人家のあるところに着いた、とホッとした。街灯もあるし、ほかに走っている車もある。

 すでに時間は午後7時すぎ。ああ、富山も近い、と思ったらまったくの勘違いで、道路の案内看板に「七尾まで77キロ」と出ていた。半島抜けるまで100キロ以上あるじゃない。

 天候も悪くなって、大雨が突然、みぞれに変わったりして危ないことこの上ない。夏タイヤだから大雪が降ってきたら、帰ることができないじゃない。

 みぞれ交じりの大雨の中、のろのろの車に引っかかりながらひたすら国道を走る。助手席のパソコンをぱちぱちと打ち、細かい部分をセットしながら。

 ようやく国道8号にたどり着いた頃には、ガソリンが空っぽ。能登半島でかいよ。2回目の給油で再びハイオク満タン。安くなった。

 アパートの駐車場のデミオをどけてロードスターを駐車。デミオは仕事場の駐車場へ。仕事場に車を置くことのデメリットは寝坊すると思いっきりばれることだ。もう、寝坊できないのだ。