月: 2016年5月

5月8日

 ロードスター乗りなのに、そういえば娘を助手席に乗せたことがなかった、と急な思いつきで実家に置いてあるロードスターのところに行き、チャイルドシートを載せ替えて2歳3カ月の娘を無理矢理助手席に乗っけた。

 暑かったので、町内1周でとどめた。走行中は助手席では固まっていたものの、乗った後には「ロードスター乗った」と笑顔の娘。

 うちの娘、特殊能力を持っている。街ゆく車の車種を言い当てるのだ。もちろん、親が「あれは〜」と教えたのだが、ちゃんと覚えているのって素直にすごいと思う。だって、世の中の女子って、セダンもバンもワゴンも、まったく区別がつかないじゃないですか。

 車を運転していると「プリウス〜」「アクア〜」とチャイルドシートの上から声を上げる娘。よく走っている車の名前を叫ぶことが多いのは仕方がないところ。「ヴィッツ」も分かるのだけれど、初代から最新までモデルに関係なく分かるところは正直すごい、と思う。

 けっこうメーカーのマークを覚えていて、ベンツ、アウディなんかはディーラーがあると指さして叫んでいる。なぜか日産車については「にっさんきゅーぶー」「にっさんまーちー」とメーカー名を含めて叫ぶ。

 いちばん好きな車ははたらく車。高速道路で爆走営業ワゴン車に抜かれるたびに「プロボックス〜」とうれしそうに声を上げるし、四角い車が来ると「ハイエース〜」と叫ぶ。NV350とかボンゴとかタウンエースを見ても「ハイエース〜」と叫ぶのはご愛敬。

プロボックス〜ハイエース〜

 子どもって「天才だ!」って思わせるような瞬間を見せるんだけれど、物心ついたときには全部忘れちゃんだろうなあ。

5月3日

 STAGE春の大運動会に行ってきた! 結論から言うと、半年ぶりに思いっきりスポーツ走行ができて、とても楽しかったのですよ。

 思わせぶりな書き出しをしたのは、走る前からエラーがたくさんあったから。まず、間瀬サーキット入り前から雅久号、破損。積載車に積んでいったのだが、固定が緩んだらしく、変な物音で気がついたら恐ろしく積車の運転席近くにいる雅久号をバックミラー越しに発見してしまった。あわてて積車を路肩に止め、確認するとバンパーが無残な姿に…。泣きながらテープでバンパーを修復。ドリ車みたいだ。

 サーキットに着いて、雅久号を降ろそうとすると、キーがONの位置に。あー、LAPSHOTの動作確認をしたときに戻すのを忘れたんだな…。一晩しかたっていないのだが、バイク用のバッテリーで動かしているので、セルモーターはうんともすんとも言わない。

 Fire丸山さんに小型のジャンプスターターを借りてエンジンをかけるも、あと2、3のトラブルが重なり、「今日は何をやってもだめな日なんだ!」と、走行前からモチベーションはだだ下がり。自分の走行前には、小雨も降り出して、ただでさえ緊張感を強いられるコースなので「もう無理」と気が引けてしまう。中途半端に臨むと、車を失うどころか、けがをする危険性もある。

 1本目は最初はドライ気味だったのだが、途中から少し雨が強くなり、ところどころ滑り出す。バックストレートの途中からアクセルをすーっと抜いて、Zコーナーのかなり手前からゆるーくブレーキを踏んで走る。こうなると、リズムも取れないので、ただの峠走行とそう変わらない感じになる。レースを走るだとか目標があるのなら、良い練習ができるコンディションなんだけれども、がんばる理由が見つけられなければ、ただ走るだけ。無駄に時間を使って1本目終了。

 2本目前に気合いを入れようとピットレーンへ。主催者Tさんとあれこれ話す。「2本目にはドライになっているヨ!」と優しく気合いを入れてもらったのだが、心の中では白目。帰りたい。

 いつもは真っ先に車を並べるのに、テンション低めなので、後ろの方。たまたま、Fire丸山さんの後ろになり、コースインをする。

 BP2リットルハイコンプ4スロエンジンのFire号はストレートでぐーんと引き離される。いるものまで外して(今回はヘッドライトまで外した)軽量な雅久号は、非力なB6ノーマルながらも、ブレーキングとコーナーでその差を詰める。

 これがとっても白熱したバトルで、数年落ちのタイヤで立ち上がりのリアが不安定だったFire号と雅久号が良い勝負(タイヤがフレッシュだと1秒以上ちぎられる)。全身の血が沸騰するような時間を過ごし、数周したころには完全にスイッチが入っていた。

 3本目は、一番先にコースインするために15分前からピットロードに車を並べる。みなさん、1周目は様子見でゆっくり走るのだが、僕はシケイン出口からもう全開。だってタイヤが暖まらないんだもん。タイヤのおいしいところを見極めるため、2周目からタイムを狙っていきたい。そのためには、一番最初にコースインする必要がある。

 4月のわりには涼しいコンディションだったため、数周はタイヤが暖まらずにいまいちなタイムだったものの、ぽんっと12秒台に入る。ヘッドライトまで外してますます廃車チックに拍車を掛けたのだから、たとえタイヤが秋からのお古だとしても、秋の1分12秒4は上回りたい。

テンションMAXで走ることができた3本目=Fire丸山さん撮影

 非常に速いNCが後ろからやってきたのだが「どうせストレートだけだろう」と思ってZコーナーや最終コーナー、シケインを攻めたのだが、まったく引き離せないどころか相手の方が上手。こりゃいかんと、すかさず道を譲って引っ張ってもらう作戦に変更。がんばって走ったら、ベストの12秒1が出た。その後は、タイヤがたれてきたのか、12秒半ばぐらいを記録して、この日の走行は終了。目標には届かなかったのだが、テンションミニマムからMAXに引き上げられたので、とっても収穫のあった走行会だった。こういう瞬間を経験すると、日常生活とか仕事でも生きるんですよ。