再び夜にロードスターを駆り、ホタルを探して富山をさまよった。
富山市周辺でホタルが生息していそうな場所はどこか、と頭を巡らせて、旧大山町の福沢地区へ向かう。平野から外れて里山がある感じの土地。VEGAというアートスペースに先日訪れたときの風景が頭をよぎったので、ふらふらっと向かう。
川沿いの道を上がり、時々ヘッドライトを消しながら走ると、山手の田んぼの上空に淡い光が横切るのが目に入ったので車を止める。田んぼの土手を上がると、田んぼと山との境付近に5、6匹発見。勘で走ってきたわりにはあっけなく発見できた。
あそこ辺りにもいそう、と考えて、旧大沢野町の寺家方面に向けて走ると、あちこちでちらほらと発見。広大な田んぼがあるけれど、どこにでもいる、という感じではなくて、どちらかといえば平地の、民家に近い用水近くにいることが多かった。
笹津方面に下山して国道41号を少し走り、神通川を渡って山沿いの県道を八尾に向かう。愛知からおわらサーキットに来ていたときに通ったおきまりコース。
ホタルがいそうな田んぼが広がっているけれど、なかなか見あたらない。しばらく走って、集落の中の水路を渡ったので車を止めてみると、いた。水路沿いの草むらに10数匹。4、5匹が同時に飛んでいて、「乱舞」とまでは行かないけれども、ほぼ同じ周期で明滅する様がとても美しかった。
八尾方面へ。山の中をうろうろ走り、途中で川の護岸に数匹見つけることができたけれど、物足りない感じ。最後は国道472号沿いにある「仁歩ほたるの里農村公園」へ。真っ暗の中、携帯電話の光を頼りに歩いただけでも遊歩道とか水路が立派に整備された公園であることが分かる。
一度に見えたホタルの数は最も多かったのだけれど、どこか「牧場」のようで、里山の何気ない水路に風景にとけ込んでゆらゆらと飛ぶホタルみたいに美しい、とは思わなかった。