月: 2009年3月

3月7日

 2009シーズン開幕ってことで、雅久号でおわらサーキットへ。

 昨年のクリスマスから駐車場で宙に浮いていた雅久号。足回りの仕様変更を出していたので、今日まで宙に浮いていた。ナンバーが付いているのに、何ともったいない。

 オーバーホールしたブレーキはばっちり組み上げてあったので、届いた足回りを組み付けて車高調整をして、トー調整だけしてサーキット入り。とりあえず、足回りの仕様変更の変化を確かめるために、ハードトップと助手席を取り付けたまま、14インチ07ネオバで走る。

 DIXCELのホームページによると、新品のローターは突然、熱を入れるとゆがんでしまうんだって。これまで、何回かローターをゆがめてそのたびに研磨してきているので、今回は慎重に熱入れをする。ヒーテッドローターを買えば良いじゃん、という声もあるかもしれないが、去年の耐久第1戦でヒーテッドローターが1発でゆがんだので、高いのに、それはナシということで、フツーのローターにしたのだ。

 50%の踏力で熱を軽く入れて、5分ぐらい休ませて、次は70%ぐらいで走ってまた冷やして完了らしい。どうせ間瀬耐久を走れば、またゆがむんだろうけれど、気休めで。

 まだ100%で走っていないのだけれど、おおとろ監督が走るということでバトンタッチ。速攻でタイムを塗り替えられてへこむ。

 ショックの減衰をいろいろ変えたりして、僕のおわらベストに近いタイムも出た。まだまだ行ける、といろいろ変えようと思ったけれど、ふと「どうせタイヤ変えるんだから、マニアックな領域をいじっても、意味ないじゃんね」と気付いてピットイン。15インチ08ネオバに変える。同時に、ハードトップと助手席も外してクーマックカップ09仕様に変更。

 どこら辺が最適な空気圧かも分からないから、とりあえず皮むきコースイン。慎重に走り出して、最初の左ヘアピンはざーっとリアが流れた。左右にローリングしても何となく喰わない感じだったのが、次の右コーナーでは意外と喰う。コース後半にはもう14インチ並みのグリップは出ていて、2周目からばんばんにアタックできるぐらいのグリップが出ていた。すごいぜ、ニューネオバ。

 アタック1周目ですでに強力グリップを実感。今までのブレーキングしたら、止まり過ぎちゃうの。でも逆に、グリップしすぎなのかアンダー気味。荷重をかけて慎重にステアリングを入れないとプッシングアンダーのような挙動で思うようにコントロールできない。さらに、リアも出ない。

 なんなんだ、と4周アタックしてピットインしたら、なんと、コンマ7秒も更新。おわらでのベストが出ていた。確かに、グリップはあるけれど、違和感がありすぎ。ショックの仕様変更をしてもらったからかもしれないが、ステアの切り始めの反応が悪すぎる。

 足も違うし、軽いしで、何もかも違うから何が良いのか悪いのかも分からない。こういうときは、やっぱりタイムを出せる人に走ってもらうのに限る(笑)。

 そしたら、またさくっとコンマ3秒ちぎられてへこむ。やっぱり変なアンダー気味だということで、バネのプリロードを付けてみたり、空気圧を変えたり、といろいろ工夫。ちょっとずつ良くなっていく。

 なんか、しっくり来ない感じが続く。確かにグリップは良いのだけれど、失敗するとコーナー後半でアンダー気味になったりして、リズム良く走れない。ただ、グリップが上がった割にはパワーが喰われなくてメインストレートのシフトアップポイントも変わらないのには驚いた。

 意図的にリアを出す感じで走ってもタイムはいまいちだし、どうしようかと思っているうちに夕方に。だめもとで空気圧を大きく変えておおとろ監督がコースイン。帰ってきて満面の笑みで「めちゃくちゃおもしろいから乗ってみろ」と。

 そうなの?と乗ってみると、やっぱりおもしろい。ブレーキングからステアを入れると、くいっと車が反応してリアステアもいい感じで使えてすっごく良い感じ。これぞ、ネオバ、という感じの動き方。縦と横のグリップのバランスがちょうどよい感じ。14インチのときの空気圧とかなり違うけれど、これは15インチになったことや、タイヤのケース剛性も上がっているから、こんな感じの空気圧がロードスターではスイートスポットなんだろう。

 小さいコーナ時の舵角が大きい、とか、まだまだ問題(いや走り方が悪いこともあるのだけれど)だらけだけれど、最終的にはかなりまともなセットを出すことができた。

 70周ぐらい走ったが、減り方も納得できる感じ。このタイヤなら少々高くても5周目ぐらいでたれてグリップが落ちてあっという間に減ってしまうタイヤよりは納得できる。

 15インチになって、ステアリングは少し重くなったけれど、間瀬では問題ない感じ。ブレーキングは間違いなく短くなった。コーナーは14インチと変わらないぐらいのイメージで曲がれるようになったけれど、タイヤが良くなっているのだから、もうコーナリングスピードを上げたい感じ。空気圧で性格がものすごく変わるタイヤなので、使い道にあった空気圧のスイートスポットを探すことがまずは大切だ。

3月6日

 デミオを買ったのはちょうど4年前。本社勤務から車を使う地方勤務に変わったのを機に車を探していたら、ちょうど、松本時代の同業他社の友達が、車検を機にデミオを手放そうということだったので、「譲って」ともちかけた。10万円ぐらいかな、と思っていたら、友人は「5万円」ということだったので、その間を取って7万5千円で買い取った。

 平成10年式で平成17年時点で95000キロ走っていたデミオ。買い取って、まずはタイミングベルトやカムシールを交換した。ロードスターと同じB型エンジンだからけっこうノウハウが生きてさくさくと交換。

 それから4年乗って今は155000キロ。ちょうど6万キロ乗った計算になる。デミオは仕事に使っているので、任意保険は出るし、月々の維持費が定額支給されるので、そのお金で車体代を含めて、この4年間維持してきたつもり。ブレーキパッドのほか、ドライブシャフトの交換とかプラグコードの交換ぐらいのトラブルで、あとは車検代などの必須経費だから、たぶん、足が出ないで維持できたはずだと思う。

 そのデミオも次の5月で車検を迎える。「いろいろぼろくなってきたし、次の車検取るかなあ」などと心のずーっと奧の方で考えてきたのだけれど、そんなタイミングで同業他社の若手が4月1日付で大阪に転勤になることに。大阪出身で、仕事場が実家近くなるために家財道具から車からを売り払いたいんだと。

 「どうですか、車、買いませんか」と持ちかけられた僕。車はスバルのインプレッサ。2000年式のFF1500ccでカーナビもカーオーディオも完備。総走行距離は95000キロほど。

 「あ、欲しい」と即答してしまった。とにかく、マツダ以外の車にも乗ってみたかったし、デミオもデスビの消耗で最近は何となくポンコツっぽい動き方をしている。デスビさえしっかり直せばしゃきっとするとは思うのだけれど。

 というわけで、売り手の気が変わらなければ4月にインプレッサを購入し、5月にデミオの車検が切れたら廃車。16万キロ近いけれど、欲しい人がいればあげます(笑)。

3月4日

 吸気272度、排気288度のオーバーラップ70度以上のバルブタイミングで、4連スロットルで回していた旧エンジン。とりあえず、快適ツーリング仕様&車検対応排ガス仕様とするために同じTODAの256度カム(9ミリリフト)に交換。4連は付けていても良かったけれど、あまり付けている意味のある仕様のエンジン&車ではないので、NB6のインマニを取り付けた。もう、どこにでもある普通な感じのエンジンである。

 ノーマルカムプーリーでそのまま組んだバルブタイミングだと、3.7キロのオグラフライホイールが入っている影響でミッションの歯打ち音(アイドリングでがらがらという音)が出るので、さらにオーバーラップを少なくする方向で適当にスライドカムプーリーをいじって排気カムのタイミングを調整。ものすごくノーマルチックになったのだけれど、排ガスがまだ基準値よりも高い状態だったので、そこからさらにオーバーラップを減らす方向で排気カムをずらした。排ガス自体はこれでOK。

 どうも、ノーマル以上にオーバーラップが狭いらしく、アイドリング時の負圧がノーマルより出ている(笑)。アイドル時に必要な燃料の量も少ないし、ISCVも30台とかとても低い値で回っている(NB6のスロットルを使ったのは初めてなので、これぐらいが当たり前なのかもしれないが)。「普通に走れれば良いんだ」といういい加減なバルブタイミングなのだが、最初はNB6のカムでも付けようかと思っていたぐらいなので、これでOK。能登半島を1周走り、Freedomの学習&手打ちでほぼ噴射量マップと点火マップは完成させた。

 で、残るは外気圧補正が必要かどうかの検証なのであった。たぶん、外気圧補正がまったくない状態でもOKだと思ったのは、昨日書いた通り。

 外気圧補正について簡単に書くと、標高を高いところに行くと徐々に空気が薄くなっていくので、Freedomに内蔵している気圧センサーを元に、空気が薄くなった分、なんとか調整しようという目的の補正である。

 普段、山の方に向かっても標高に応じて気圧が低くなっていっていることなんて、気にしないでしょう。標高2500メートルぐらいまで行くと、活発に動くと頭が痛くなったりして分かるぐらい。

 が、実際には標高に比例して気圧が変わっていっているのだ。たとえば、平地で760mmHgだった外気圧は、東海北陸道の五箇山インターあたりに行くと720mmHg。飛騨清見インターでは690mmHg。東海北陸道の標高最高地点の1100メートル付近に行くと、670mmHgにまで下がる。ちなみに、標高2000メートルの美ヶ原高原では590mmHgぐらい。

 ロードスターの聖地とも言える軽井沢は標高1000メートルぐらいだから、外気圧は680mmHgぐらいか。平地よりも1割ぐらい外気圧が低くなっていて、1割はパワーが落ちているはずである。120馬力のロードスターなら110馬力弱ぐらいになっているわけで、軽井沢に行ってパワーの低下を感じられない人であるなら、ちょこっとチューニングしたところで差は感じられないはずなのだ。

 話がそれたけれど、Freedom標準のDジェトロ制御で、シングルスロットルの場合、外気圧の変化はまったく考慮しなくてよいのだ。今回、ばっちりセッティングを取った状態で高地を走ってみて良く分かった。

 Dジェトロは、センサーで吸気管(シングルスロットルの場合、インテークマニホールド)内の圧力を調べて、その圧力に対応する噴射量マップの数値を元に燃料の量を決める。「この圧力のときはこの空気の量が入ります」という数字をいちいちコンピューターに教えてあげるのだ。あくまで吸入量を予想しているようなものだから、たとえばバルブタイミングを変更したり、吸気管や排気管を取り替えると、再びセットし直さなくてはならない。

 で、たとえば、下記のようなDジェトロの噴射量マップがあったとする。全開に近いところの抜粋ね。

550
600
650
700
750
800
4500
0.650
0.690
0.730
0.770
0.810
0.850
5000
0.710
0.750
0.790
0.830
0.870
0.910
5500
0.730
0.770
0.810
0.850
0.890
0.930
550
600
650
700
750
800
550
550
600
600
650
650
700
700
750
750
800
800
4500
0.650
0.690
0.730
0.770
0.810
0.850
4500
4500
0.650
0.650
0.690
0.690
0.730
0.730
0.770
0.770
0.810
0.810
0.850
0.850
5000
0.710
0.750
0.790
0.830
0.870
0.910
5000
5000
0.710
0.710
0.750
0.750
0.790
0.790
0.830
0.830
0.870
0.870
0.910
0.910
5500
0.730
0.770
0.810
0.850
0.890
0.930
5500
5500
0.730
0.730
0.770
0.770
0.810
0.810
0.850
0.850
0.890
0.890
0.930
0.930

 例えとして分かりやすいようにマップの数字が単純に吸気圧に比例する形で書いてある。実際にはでこぼこがあったりする。

 平地だと、外気圧が760mmHg(天候で変わるけれど)あるから、スロットルを全開にするとインマニの中の圧力も外気圧と同じになって、マップはだいたい750のところを読む。カムに乗ったりして、パワーが出てるときは800のところも読むことも。

 では、標高1000メートルのところに行くとどうなるのか。外気圧が700mmHgになるので、全開にしても700mmHgのところしか読まない。外気圧に従って、エンジンの吸気圧も小さくなるので、自動的に低いところのマップを読むので適切な燃料を噴射するのだ。もともと圧力を基準に吸入空気量を予測するマップを読んでいるのだから、外気圧が変わろうが適切な制御となる。

 そんなの当たり前じゃない、と思うかもしれないが、Freedomには外気圧補正という機能が付いていて、「吸気圧変換方式」「外気圧補正マップ方式」の2つが用意されている。Dジェトロの場合は、吸気圧変換方式を選ぶようにとマニュアルに書かれていて、マニュアルでは「スピードデンシティー(=Dジェトロ)では外気圧が下がると、排気の抜けが良くなり、排気行程での残留排気ガスが減少し、同一吸気圧でも外気圧が高い場合に比べて充填効率が上昇します。そこで、外気圧ごとに計算によって吸気圧を、充填効率がほぼ同一になる吸気圧に変換することで補正を行います」とある。

 外気圧が1割下がったところで、排気の抜けによる充填効率の向上が燃料の調整が必要なぐらいまで変化するのかどうかは疑問が残るところだが、とにかく、シングルスロットルDジェトロは外気圧補正を入れない方が調子が良い。もしかすると、アイドリングだけ、マップの読む位置が変わって不調になるかもしれないから、その対策に「外気圧補正マップ方式」を選んで濃くしたり薄くしたりと調整すると良いかも知れない。

 で、今回、標高1100メートルでチェックした。僕のマップは空燃比マップを駆使して、アクセル開度によって空燃比を変えていて、軽い負荷(マップの左の方ね)のときは16に、中負荷のときは14.7に、高負荷のときは12.5にセットしてある。高速道路で、前の車に接近しすぎてアクセルを抜くときや下りの坂道のときに16、一定速度で巡航しているときは14.7、少しアクセルを踏んでエンジン回転が上がっていくぐらいの領域は12.5という具合。

 で、外気圧補正はまったく殺して標高1100メートルを走ったのだけれど、アクセルの踏み方に応じて、平地でセットした空燃比できれいに制御されていた。若干アクセルの踏み始めが薄い感じだったけれど、問題ないレベル。外気圧云々ではなく、単純にマップを読む位置が左側にシフトするから、平地ではあまり読まないマップを読んだのが原因だと思われる。同じ理由で、アイドリングを試してみると、若干マップがずれるから、空燃比もずれるかもしれない。

 長くなったから細かく書かないけれど、シングルスロットルの場合はDジェトロ+リニアスロポジで補正し、外気圧補正を殺すのがベストな制御だと思う。

 これ以外の制御では外気圧補正は必須。シングルスロットルでもスロポジ制御にしたい場合は「外気圧補正マップ方式」を、4連スロットルを入れた場合、Dジェトロを試して見たかったら、吸気圧変換方式を、4連スロットルスロポジ制御は「外気圧補正マップ方式」を選ぶ。僕は外気圧補正が合わせきれなくて、4連スロットルでDジェトロを使うのをやめた。スロットルの開き始めとかの空燃比が調整しきれず、高原に行くと気持ちよくドライブできなかったからだ。

 けっこうばっちり噴射量マップができ、エンストもしない(あ、軽量フライホイールだから普通のロードスターよりはエンストしやすいよ)し、ぎくしゃくもしなくてスムーズに回る。晴れて借り物の空燃比センサーを外すことができるのだ。

 エンストする、ぎくしゃくする、気持ちよく吹けないなどの症状でお悩みのFreedom使いはT.O.Racing
Factory
へ相談を(笑)。

T.O.Racing
Factory

3月3日

 9年目のこの日を迎えた。僕は9つも歳を取ったけれど、写真の中の人はあのときのままだ。

 月曜日に仕事を終えて、急いでロードスターに乗り換えて、高速道路へ。ETCの通勤割を2回使うためには、100キロ走って8時までに2回目のゲート通過をしなくてはならない。片側2車線の北陸道はぶっ飛ばし気味に走って、なんとか飛騨清見に8時前に到着した。

 シングルスロットルDジェトロ制御に「外気圧補正は不要説」(まさ提唱)を検証する。実際に走ってみて、まったく正しいことが分かった。細かいことはまた次の機会に書きましょう。

 午前中にメーンの用事をすまし、昼ご飯を食べてから、日比野の中央市場に寄って、この日曜日の鈴鹿クラブマンレースを観戦しようと約束してきた。いつものごとく、おみやげもたくさんもらって恐縮してしまう。

 本当はもう1晩とまって、お酒を酌み交わして来ようと思っていたのだが、何となく天候がやばい。なにしろ、夏タイヤなのだから。東海北陸道経由は昼すぎにチェーン規制がかかり、北陸道経由の帰宅が決定していた。夕方になるにつれ、だんだん天候が崩れて規制の範囲が増えていくので、早めに帰ることにした。

 北陸道経由で富山へ。まったくもってノーマルチックなエンジンになってしまったけれど、普通な感じとはいえやっぱり排気量があってパワーがあるし、音が静か。さらに足回りもスーパーチョコバナナなので、雅久号よりかなり楽に帰ってくることができた。

3月2日

 朝、出勤するときに駐車場にロードスターが止まっているのを確認し、にこにこ歩いて3分ほどの仕事場に向かったのだった。デミオだけ取って顔を出すこともなくそのまま県庁へ。

 昨日450キロも走っておいて、今日は夜から名古屋入り。用事があるから、ローテーションを決めている立場を良いことに休みにしておいた。往復600キロ弱。車検取ってあっという間に1000キロ走破とは、なんて正しい使い方だ。

 東海北陸道が標高1100メートル付近を通っているので、外気圧補正を検討する予定。基本的にシングルスロットルのDジェトロは外気圧補正がいらないと思っている。これが4スロDジェトロだと、外気圧変化に対応しきれなくて、スロポジ制御化に踏み切った原因となった。

 今回の往復で、セッティングは終了する。NEKOの高価な空燃比センサーだから、借り物をいつまでも付けているわけにはいけないのだ。

3月1日

 ビールを大量に飲んで、すでに一緒に飲んでいたべいべはいなくなっていた。おわらサーキットのプレオープンがあるので、ニューネオバを装着してやる気満々で走り行ったに違いない。

 ニューネオバの実力を確かめなければ!とあわてて着替えて雅号で出発しようとするが、冷間始動がうまく行かないので、20分ぐらい足止めを喰らった。新しいカーステは、USBメモリに適当にMP3を放り込んで差しただけで再生してくれた。けっこう大量のファイルがあるから時間がかかるかと思ったら、けっこうスピーディーに再生が始まってびっくり。

 おわらサーキットに行ったら、すでにべいべはコースインしていた。外から観察するが、新しいタイヤだからと言って、外から分かるほどすごいグリップだ!と分かるような違いなかった。当たり前か。

 タイムを見てみると、やっぱりすごいグリップという感じではくて、去年のシーズンOFF時と同じようなタイム。ドライビングがなまっているから仕方がないのか、とは思うのだが、なにせ、旧ネオバよりもかなり高いので、「値段の割に大したことがないのかよ!」と思ってしまった。

 午前中l、60周ぐらい付き合ったのだけれど、昨シーズンのベストと同じタイムが出ただけであった。ジムカーナコースのようなおわらサーキットでは、なかなか差が出にくいこともあるけれど、たぶん、新しいタイヤのグリップ傾向をうまく使いこなせなかったんだと思う。おいしい空気圧がいくつかというのも手探りだったしね。でも、たぶん、ここら辺、というのはだいたい分かった。雅久号のシェイクダウンで生かさせてもらいます。

 サーキットは正午で終了したので、セッティングを兼ねたツーリングに出掛ける。新しいガソリンを満タン給油して、まずはノッキングテスト。ちょっと前にデミオで走った八尾から利賀への道を走り、カリカリと音がしたら路肩に止めて、ひたすら点火時期を調整。

 利賀村から以前は砺波方面に向かったのだけれど、今日は平村方面へ。国道156号に出て岐阜に向かって走る。

 だが、まてよっと車を止める。セッティングを兼ねたこのツーリングなんだから、やっぱりちゃんとセットしたい。すると、156号を岐阜県方面に向かったのでは山岳地帯ばかりで、あまりよろしくない。なぜかというと、Dジェトロの場合、標高がころころ変わって外気圧が変化していくと、あまりよろしくないからだ。基準が変わるから。

 国道304号で福光へ。医王山の麓を走って、金沢へ。

 外気圧をあまり変化させたくなければ、平地というか、海沿いをずっと走っているのが都合が良いわけだ。海沿いをずっと走りたかったら、やっぱり能登半島を走るのが良いでしょうと、金沢市をちょこっとかすめて、能登有料道路へ。海を左に見て、すっごく楽しい!と走っていたのだけれど、高速道路を走っていてはセッティングができない。いろんなアクセルの踏み方をしないと、Dジェトロのセッティングってできないのだ。なので、今浜インターで降りる。千里浜なぎさドライブウェイがあったけれど、足回りがさびるのが嫌だから無視して、国道249号へ。海沿いの道を開幌で好きな音楽を聴きながらすいすいっとドライブって最高!と思わず顔がにやけてしまった。

 そろそろ十分、と思い、Freedomのフィードバックと学習を切ってやった。空燃比センサーが借り物なので、セッティングだけに使用して返さなければならない。シングルスロットルなら、バルタイさえいじらなければ空燃比計を付けてなくても大丈夫。果たして優秀な学習のおかげでだいたいマップができていた。後は学習できなかったり、細かいところだからひたすら手打ちである。

 輪島市まで走ってけっこう遠いと思った。引き返すのも遠い。せっかく来たのだからやっぱりぐるりと回らなければならんでしょうと、すでに日没前だったけれど、ぼちぼち走って、棚田とかを通り過ぎて、ひたすら海沿いを。半島を走るのならば、やっぱり先端に行きたいから、途中で国道を外れて県道へ。寒くてもがんばって開幌していたのだが、気温が2度ぐらいしかなくて音を上げて幌も上げる。

 さすがに能登半島の先端って交通量もないから、けっこう良いペースで駆け抜ける。狼煙集落へ。たぶん、行き交う船のために狼煙を上げたのが由来なんだろう、良い地名だよねと思うも、すでに真っ暗で雨も降ってきてぐねぐねの県道はかなりやばい感じ。

 もう真っ暗だから先端で車を止めることもなく、有名なランプの宿の入り口も思いっきり通り過ぎて、珠洲市中心部へ。輪島を過ぎてからけっこう寂しい感じだったので、ああ、ようやく人家のあるところに着いた、とホッとした。街灯もあるし、ほかに走っている車もある。

 すでに時間は午後7時すぎ。ああ、富山も近い、と思ったらまったくの勘違いで、道路の案内看板に「七尾まで77キロ」と出ていた。半島抜けるまで100キロ以上あるじゃない。

 天候も悪くなって、大雨が突然、みぞれに変わったりして危ないことこの上ない。夏タイヤだから大雪が降ってきたら、帰ることができないじゃない。

 みぞれ交じりの大雨の中、のろのろの車に引っかかりながらひたすら国道を走る。助手席のパソコンをぱちぱちと打ち、細かい部分をセットしながら。

 ようやく国道8号にたどり着いた頃には、ガソリンが空っぽ。能登半島でかいよ。2回目の給油で再びハイオク満タン。安くなった。

 アパートの駐車場のデミオをどけてロードスターを駐車。デミオは仕事場の駐車場へ。仕事場に車を置くことのデメリットは寝坊すると思いっきりばれることだ。もう、寝坊できないのだ。