月: 2008年3月

3月7日

 危うく、東京へ出張させられるところだった。

 明日、土曜日は今度はスターレット号が積載車で間瀬へ練習走行に出かける。ナンバー付きの雅久号は、まったく縛りがないので、みんなが行くんなら、んじゃ僕もというぐらいの軽い気持ちで練習に行ける。

 が、行く決心は軽くても、走るときはきちっと気合を入れなければお金をどぶに捨てているようなもったいない話になるので、今回はちゃんと体調を整える努力をすることにしよう。

 もし、東京に行くことになったら、練習をキャンセルするかもしれなかった。だって、オイル交換ができないんだもん。ちゃっかり仕事を抜け出してエンジン&デフオイルを交換して再び仕事に戻った。忙しい。

 ちなみに日曜日は鈴鹿のクラブマンレース第1戦のFJ1600を観戦しに行く。粘り強く走り続けるDさんを応援するのだ。今回は若い(若すぎたりして)女性2人も連れて行くので、Dさんは鼻血が出るほどモチベーションが高まるに違いない。たぶん。

 片道200キロちょっとの間瀬にでかけて、富山に帰ってきてからデミオに乗り換えて名古屋に向かう、というちょっと強行軍な感じだが、気持ち悪くなるぐらい走るのは今に始まったことではないので、淡々と行くのだ。

3月5日

 コソ練だったはずなのだが、「隠れていくのだ!」と音頭を取った人がカミングアウトしてしまったのだから、もう書いても良いよね。

 間瀬サーキットのオフシーズンの走行会に出かけてきた。天気予報では毎日雪マークだったから、まさか新潟県で走れるとは思っていなかったのだが、前日に電話をすると大丈夫とのこと。まあ、雨やみぞれが降ってもウエットの練習と割り切れば良いよね、と雅久号とオレンジ号で出かけた。

 あっさりと出かけた、と書いたが、午前5時半前には出発する予定が夜中まで車談義が終わらなかったので、思いっきり寝坊。いや、ちゃんと起こしてもらったのだが数秒覚醒して再び意識を失った。

 がばっと起きたときには積載車のオレンジ号はとっくに出発した後。相棒のべいべーとともにSタイヤを履いた雅久号で出かける。あ、スタッドレスね。

 雨は降っていないが路面はウエット。ちょっととばし気味に走ったら、ウエットではなくフローズンだったらしく、けっこうなスピードなときにリアが流れ出して目が覚めた。高速道路に乗ってしばらくで積載車に追いつく。

 日が昇って見えた新潟の空は海沿いが晴れていたので、これは期待できると思った。が、寝不足、二日酔いで気分は高揚してこない。これはまずいと思った。

 天候はすばらしい晴れ。風もなく、ドライ。3月に入ったばかりの間瀬としてはこれ以上ないコンディション。9時に走行開始する予定が寝坊した影響で9時45分のコースインとなった。(実はスタートが10時からだったのは後日気がついた)

 この日は、富山軍団2台のロードスターと、ぺりぺりうるさい爆音SA22RX7、RX8、180SXぐらいで、がらがら。貸し切り状態でピットやコースを自由に使う。

 体調がどうにもすぐれないので、コースイン1番乗りはパス。頭がすっきりしないので、水をもらってがぶ飲みする。順番が回ってきて仕方なく乗るも、モチベーションが上がらず、集中力がないのでタイムはさっぱり。ちょっとやばいな、と息切れする感じで攻めて午前中は1周だけ目標を上回ることができた。まったく良いところはなし。そんなことをしているうち、今年からロードスターに乗る2人はさっそくトップクラスのタイムを出してしまった。どちらともロードスター乗りとはいえ、初めての車できちんとタイムを削っていく様を見て、もっともっとがんばらねば、と思う。が、当たり前のように受け止めただけで、気が引き締まらない。なんなんだ、これは。

 お昼ご飯を食べたらさらに体調が悪くなってきて、午後1番の走行はホームストレートやバックストレートの一番奥でスピードが怖くなる始末。これはだめだと数周で戻って体調と集中力を整えることにする。

 時間は残り1時間を切る。せっかく春に近づいて走れるのに、このままでは帰れない。ぼさっとしていた頭も少しはまともになってきたので、気持ちを新たにシートに座る。

 課題はシケインとZコーナー進入。シケインはブレーキをつめるとあっという間に曲がりきれなくなる一方、速度が遅くなってしまうとその後のソックスまでの立ち上がりがだめだめになってしまってかなりタイムをロスする。他チームはかなりえぐい縁石の乗り方をするみたいだが、そういうトライは最後にすることにして、優先すべきは裏ストレート。

 1ヘアピンからの立ち上がりで裏ストレートの速度が全然変わってくることと、Zコーナー手前でゆるく右に曲がっている辺りで、どこまでアクセルを踏んでいけるか。これは下手をすると外側にスピンしてしまってそのまま草むら、タイヤ、畑転落というフルコースが待ちかまえているだけに、踏んでいくととても怖い。

 とりあえず裏ストレートを克服するべく走る。その他のコーナーもそれぞれに目標を決めて、課題をこなしつつ走る感じで。

 どうも、うまくいかないな、と考えていたら、ホームストレートを立ち上がるときにオレンジ号がピットアウトしてきた。ヘルメットを見るとオオミチさんである。

 間瀬の攻め方について、いつも言葉で話し合っているのだが、言葉でイメージを交わしていても、コースには幅があるのでどこまで攻めるのか、というのはなかなか分からない。特に裏ストレートなかは映像を見ても画角もあって実際に見るのとは違い、車1台分ぐらいの微妙な進入ラインが分からない。

 とりあえず抜いてもらって、ここで学ばないと今シーズンが終わる、ぐらいの気合で集中力を高めて追いかける。が、前のオレンジ号、ブリジストンの新タイヤRE11を履いているせいか、なんか挙動がおかしい。まあ、あり得ないところでリアが流れているぐらいのことなので、見ないふりをしてブレーキポイントやラインを学ぶ。ここら辺でスイッチが入ったらしく、何とかついて行くことができ、この日のベストタイムを出すことができた。

 オレンジ号はすぐにピットインしてしまい、その後、再び平凡なタイムに落ちる。これはいかん、と気合いを入れて攻める。裏ストレートが攻められるようになってくると、それまでちょっと怖かったシケインなどコース上で怖いところはなくなり、さらにモチベーションが上がる。1度ガス欠症状が出てピットアウトして、目標のタイムが何度か出たぐらいのところでタイムアウト。走行終了。

 11月のレースより1秒とまでは行かなかったが、それに近いぐらいのベスト。が、引っ張ってもらって出たタイムなので、次の目標はコンスタントにこれぐらいのタイムで走れるようになることかな。

 今回の収穫は、裏ストレートがなんとなく走れるようになったことと、最悪のコンディションから集中力を高めていって何とか結果が出たことだろうか。一人でだらだら走っていたのではだめで、目標を精一杯追いかけて集中を高める、その精神的な効果を思い知った。頭を切り換える方法の引き出しが増えた気がする。