月: 2008年2月

2月5日

 珍しく朝早く起きて、富山市内のマンモス私立高校へ。入試で机に向かう中学生たちの後ろ姿をカメラに収める。自分も、こんなときがあったな、と懐かしんでみる。高校時代から、何ら変わったつもりもなく1年1年積み重ねてきたつもりだが、彼らの倍の年齢になっちゃったらやっぱり彼らと僕の間には大きな断絶があるわけで。ほんの些細な出来事が冒険にも思えたあのとき。

 若いときは若いままでいたいという思いが強かったのだが、歳を重ねていくのも、それはそれで楽しい。

 試験開始時間ぐらいから雪が舞いだした。お見舞いに行った産婦人科の向かいにスタバがあるのを思い出して、朝食タイム。早起きした方が、何かと充実した日が送れることが分かっているのだが、夜型仕事なのでどうしてもずるずると遅くなってしまう。

 富山の冬を体験してみて、いちばん閉口するのが太陽がないことだ。11月ぐらいから毎日空は鉛色。朝、太陽が差さないから朝になった感覚がない。昼をすぎるともう暗くなる感じ。夕方ぐらいには雷が鳴り出したりして、気分を滅入らせる。富山の人にとってはこれが当たり前なんだろうけれど。

 太平洋側は冬、スカッと晴れることが多い。晴れた午後、部屋の暖房なんかつけずに、窓際の日だまりでくつろぐときに、太陽のありがたさを感じる。松本にいたときも、来たアルプスが雲を遮っているので、雪雲は到達できても大町あたりまで。松本の晴天率はすばらしく高く、空気も澄んでいるので、常念岳が迫って見えて気分が良かった。さすがにマイナス二桁の朝は厳しかったけれど。年末から正月にかけて何度か名古屋に行ったが、太陽がいっぱい。向こうからこちらに向け帰るときは、東海北陸道のひるがの高原あたりからだんだんと空模様が怪しくなっていく。

 気温と路面温度が低い冬は、走るにはとっても都合が良い(待ち時間は寒いけど)から太平洋側ならがんがん走る季節。北陸は雪があるから、走りは封印される。代わりに、あきらめが付くからクルマをきっちり造ってから新しいシーズンを迎えようという区切りができ、プライベーターなんかはむしろメリハリが付いて計画的に物事が進められて良いかもしれない。

2月3日

 土曜日。休みだったので朝からサスペンションを組もうと意気込んでいたのだが、深夜、いや早朝まで漫画を読みふけってしまい、起きたら昼前だった。飛び起きて、午後1時すぎから作業に取りかかる。

 ブッシュは組んでもらったからばっちり。アームもスコッと何の抵抗もなく車体につく。この際、ボルトも新調したのだが、どのボルトがどこに付くのかが分からず、思考停止していたら、ちゃんと分かるように整理してくれた。

 ねじ山だけでなく、金属と金属が当たるところにはすべてWAKOSのスレッドコンパウンドを塗る。手を真っ黒に汚しながら仮組みをしていき、アームにうまをかけて本締めをしていく。まずリアから。そしてフロントへと。

 フロントはリアよりもボールジョイントやらがあってちょっとめんどくさい。左側を組んだ時点で暗くなってしまったので、翌日に持ち越すことに。おおとろ亭に上がり込んで、ビールを大量摂取して、意識を失った。

 目覚めると雪。そんなことかまっていられないので、フードをかぶって作業続行。さくさくっと終わらせて、とりあえずタイヤが付く状態になった。

 むらむらっと来たのでタイヤを付けて、ウマから降ろした。ブッシュを組み替えたら車高がなんだか下がってしまったみたいだが、かまわず走り出す。

 ハンドルセンターが少しずれたけれど、まあまあまともに走った。ヘッドを組み直したエンジンも調子よく回る。軽く一回りして工場に戻る。やっぱり、ロードスターってちょこっと走るだけでも楽しい。

 仕事もしなくてはならないので、富山駅北側の公園へ。雪が降る中を1時間ぐらい立っていたから体の芯まで冷え切った。

 夕方は昨日、第一子が生まれた耐久ドライバーのところへ。車仲間でどやどやと産婦人科の個室に乗り込んだ。おしめも進んで交換してすっかりパパになっていたからやっぱり、子どもってすごい。

 で、遠い目になる僕。