月: 2007年1月

1月31日

 愛知県知事選挙が地味に繰り広げられている。宮崎県ではそのまんま東が知事になり、新しい時代を予感させる雰囲気だが、知事選挙って県によって事情が違うので、そのまんま全国に波及するとはとうてい考えられない。

 1つの県で1人の候補を選ぶ選挙はなにが起こるのか分からない。市町村長レベルの選挙であれば、組織を固めれば当選が可能なのだが、県知事選ぐらいに選挙区が広がると、ブームを起こせば、実績も基盤もなにもない人が突然、知事になるチャンスがある。当然、知名度が高ければ断然、有利なわけで、青島幸男とか横山ノックとか田中康夫が当選したのも、ブームになっちゃったからである。おのおのの知名度を利用し、ブームをしかけて当選できた選挙は評価できるけれど、知事としての実績はと聞かれると「?」なのがこれまでのブーム知事である。

 そのまんま東さんは、たけし軍団に頼らない選挙戦を狙って仕掛けたところが玄人。「宮崎のセールスマンになる」という言動が田中康夫に似ていて不安なところもあるが、かなりましに見える。行政改革は仕組み作りであって、その知事がいなくなっても仕組みが機能しなければならない。「あの人がいたから良かった」という一時代となってしまっては意味がないのだ。実のある知事になってほしい。

 で、愛知県でブームが起こっているかと言えば、やはり「?」なのが現状。万博を起爆剤に中部国際空港だとか道路だとかをばりばり造り、トヨタが好調なのと相まって経済の調子が良い愛知県。市町村を見ても、地方交付税を受けないで財政的に自立している自治体がなんと多いことか。こんなに調子が良いのに、トップを代えてしまおうという判断を有権者がするかどうか。

 江南市の裏話をいろいろ知っていると、神田知事にガチンコ勝負を挑んだ元犬山市長、石田候補の市長時代の評判がいろいろ聞こえてくる。なので尾張部では良い話が聞こえてこない。逆に三河部では評判が良いらしい。

 あれこれ書いているけれど、結果の予想がまったく立てられないのが県が1つの選挙区になる県知事選挙。事前の世論調査では現職優位だが、現時点でその差だということは、挑戦者が寄り切るシナリオもあり得んじゃないかと思う、今日この頃。

1月30日

 ビスタが発売されたとか。Windowsのバージョンアップでわくわく楽しみに待ったのはWindows95だけだった。当時、NECのPC9821という日本ローカルのパソコンが主流で、DOS/V版とPC98版がちゃんと別で発売されていた。もう12年も前のことになるのか。発売前のβバージョンを取り寄せて、PC98に入れて、グラフィックカードのWindows3.1のドライバーを強引に動くようにして、遊んでいた。

 95以前は、MS-DOSとWindows3.1を必要に応じて使い分けている時代。ゲームはまだまだDOS。Windows3.1でゲームをしたかったら、WinGとかいうライブラリ集をインストールしなければならなかった。そして、インストールしてみたら恐ろしく不安定になった覚えがある。ネットワークにも対応しておらず、インターネットに接続するには、TCP/IPやダイヤラをインストールする必要があった。ブラウザもメモリ使用量を気にしなければならないぐらいの時代で、接続できただけでとってもうれしかったものである。

 で、Windows95はこういった問題を一掃してしまった。CD-ROMにホーバーという3Dゲームが付いていて、3D空間をぐりぐり動いて遊んだものである。インターネットもデフォルトで使えるようになったので、ネットが爆発的に普及していった。パソコンを使うことが易しくなり、それまでよりも使い方を広げていったという意味で、Windows95って大きな転換点だったと思う。

 Windows98はどうだったっけ。あ、Netscapeを排除するために、IEとOSを統合しちゃったのか。今から思えば意味がないことをしたものだ。アクティブデスクトップなんて、重くて使い物にならなかった覚えがある。FAT32とかで大容量のHDDが使いやすくなったとか、USBを本格的に普及させたという意味では意義があったかもしれない。

 で、Windows2000。NTFSとか、ビジネスで鍛えられた堅牢なNTが、ホビーユースにもウイングを広げた。Windows98まで16ビットコードが混在していたが、2000で完全32ビットとなり、近代的なものに。

 MEは98の後継か。2000があるのにMEを出した意味が分からない。MEほど評判の悪いWindowsもない気がする。

 そして、XP。それまでMEと2000の2系統あったWindowsを1つにまとめたのが大きな意義か。タスクバーとか、ウインドーのデザインが変わって、写真だとか映像だとかを扱う場合に、OSだけでも最小限のことができるようになった気がする。基本的に、Windowsってバージョンアップするたびに、他のソフト会社の仕事を奪っているだけの気がして仕方がない。

 ビスタは良く分からない。わざわざ導入する必要性はまったく感じない。何より、要求するハードウエアのスペックがかなり高い。パソコンは文章を書くとか、ネットで発信するとか、絵を描くとか、音楽を演奏するとか、何か目的があって利用する機械にすぎないのだが、パソコンを利用しやすくするためのソフト集なはずのOSを動かすためにパソコンのスペックが求められるっていうのは、本末転倒な気がする。

 で、振り返ってみて思うのは、OSなんてWindows2000があれば事足りる気がする。軽いし、堅牢だし。基本的に、いまはDVDが再生できて、できれば3Dグラフィックがぐりぐりと動けば事足りる。それ以上に楽しくて仕方がない「何か」がパソコン上でできるようにならない限り、OSなんて2000のままで良い気がする。

 今は、会社から配られたパソコンに入っていたからXPを使っている。で、Windows95はFreedomのコントロールでまだ現役。2000を使っていて支障があることってあるのかしらん?

1月29日

 メインのコンテンツを地味に更新してみた。表紙を見る限り、内容のある更新は2年ちょっとぶりだ。純正皮シート愛好家の方はぜひ、参考にしてほしい。

 すっかり普及したblog。確かに簡単に更新できて、書き手と読者のコミュニケーション自体がコンテンツになるのは素晴らしいアイデアだと思う。が、なにしろ情報が時系列で並べ立てられていて、毎日チェックしている人なら良いけれど、そうでない場合、「良さそうな情報がありそうだ」と思ったら、ずっとさかのぼって調べていかなければならない。

 日々の動向を伝えるニュースサイトなら、blogでもOK。だって、古いニュースは古新聞と同じぐらいの価値しかないのだから。古いニュースはサイトをキーワードで検索をして、調べれば良い。が、趣味の世界のノウハウだとかハウツーだとかは、時系列だけで整理されてしまうと、自分に役立ちそうな探し出すのに時間が必要になってくる。

 blogのほかにホームページを持っていてコンテンツを整理して見られるようにしてくれれば良いが、そうでない場合が多い。「カテゴリ」などという分類で、日々のblogキーワードに関連づけて書いている人もいるけれど、少数派。

 知っている人の日常雑感なら読んでいて楽しいけれど、顔も見たことがない人がどこへ旅行へ行っただとか、何を食べただとかは、あまり興味がない。そんな興味がない情報の中に突然、興味深い情報が出てくるかもしれないから、目をさらにして無駄な情報に目を通すことになるのだが、もしかすると徒労に終わるかもしれない。検索術を身に付けろ、ということになるかもしれないが、思いつくキーワードに引っかかる情報以外にも有用なものって多いはず。

 個人が情報発信できる、って素晴らしい時代だと思う。どんな仕事をしているのかすら知らない全国の人と、「ロードスター好き」ということだけでつながることができるのだから。が、メーリングリストやホームページ、掲示板、blog、SNSと、流行が変遷していく。以前書いたコンテンツは新しいフォーマットになじまないから、たとえ内容が素晴らしくても、そのまま消えてしまったものもあるかもしれない。

 移り変わりが早くてさまざまなアイデアが駆けめぐるネット上だからこそ、整理と継続がコンテンツの価値を高めていく重要なキーワードのような気がする。

1月27日

 中央市場の魚屋さんから「もさエビ」というエビを大量にもらってきた。

 まったく聞いたことがないエビ。大量のエビが入ったトロ箱をから魚屋さん、1匹取り出して「まあ食べてみろ」。ボイルしてあるから、手でむいてそのまま食べてしまえる。

 エビの頭の殻を外して、みそをちゅっとすする。なかなかこくがあっておいしい。しっぽまでむいて身を食べてみると、上品な甘さと歯ごたえがありとってもうまい。なんでも、鳥取から取り寄せたエビで、日本海側ではいろいろな名前で呼ばれて各地で食べられているのだが、太平洋側ではあまり知られていないのだとか。マニアックなニーズにこたえて、時々取り寄せるのだという。「甘エビの甘みと車エビの食感を併せ持って知る人ぞ知る食材」と魚屋さん。なるほど、その言葉の通りのうまさである。丸ごと1箱をもらって、ほくほく顔で持ち帰る。

 ちょうど、友人が訪ねてくるというので「エビを喰らおうか」と誘う。夜、訪ねてきた友人は、山盛りのエビに驚いた様子。これが市場サイズ。あまりにも大量なエビに、事前準備にも抜かりはない。1人に1つずつ、ガラを入れる「マイボウル」と手を拭く「マイタオル」が配られた。

 そして、食べ方を教えて食べてもらうと、再びサプライズである。こんなうまいエビがあったのか、と。それこそ、ボウルからはみ出るほどのガラの山を築いてもまだ飽きずに食べ続けられる。それでもさすがに満腹になり、食べきることはできなかった。

 余ったエビを仕事場に持って行き、夜勤の後輩に食べさせる。後輩も感動。なぜか、社員でもないのに毎日仕事場にテレビを見に来る80近いおじいさんも、夜は小食のはずなのに、「うみゃぁでいかんゎ」とわしわし食べて言った言葉。「こんなにうまいエビを食べて、わしの寿命も3年は延びたゎ」。食べてもらって本当にうれしくなった。

 山盛りのガラからだしを取ってみそ汁を作ったら、これがまたうまかった。

 ネットで調べてみると、どろエビ、さくらエビ、白エビなどと各地で呼ばれているみたい。もし、居酒屋やスーパーで出会ったら、ぜひ食べてみてほしい。

1月17日

 最近では珍しく出張。新幹線に乗り、京都へ。以前の部署では週に1度以上は新幹線に乗っていたのだが、今は自家用車でぐるぐる近所を走り回る生活。車窓を流れる風景が懐かしい半面、稲沢や一宮の風景は、地上から見て知っている場所が多くなっただけに特別な感慨があった。

 FM京都に行き、応接室を借りて井上堯之さんに会う。グループサウンズのスパイダースのギタリストで、かなりすごい人らしいのだが、僕はその時代を知らないので普通にお話。考えてみると、堺正章や井上順という今の芸能界のトップの人とまぶだちなのだろうから、すごい人なのかも。「太陽にほえろ」のテーマといえば、だれしも頭に思い浮かぶメロディーだと思うが、あの曲を作ったと知ると、かなりすごい人に思える。

 ひたすらギタリストとして音楽を極めてきた人。「制約がなければ自由って言葉も生まれない」「無駄なように見えることが、文化として底力になっていく」「形が残らない文化はだめなわけ。形を残していくことはものすごく大事なことで、スタイルを継続していくことこそが文化」。第一線で活躍し続ける人のお話は、やはり含蓄に満ちていた。

1月14日

 ちょっと強めのブレーキをかけたら、純正油圧計の針が左の方に動いたのでやばい、と思った。オイル消費を放置しすぎて、足りない状態になっていると出る症状である。減速Gで前にオイルが偏り、ストレーナーからオイルが満足に吸えない状態なんだろう。

 レベルゲージを確認すると、案の定、なにも付かない状態だった。そろそろオイル交換をしようかと思っていたのだが、ここまで少なくしてしまうとは不覚であった。全開セッティングを繰り返したためいつもよりも減りが多かったらしい。予備にトランクに積んであったバルボリンの20W50を丸ごと1本分、注ぎ込む。約1リットル入れて、レベルゲージの真ん中より少ししただから、2リットルちょっとしかオイルが入っていなかったんだろう。

 オイルがかなり少なくなっても、けっこうエンジンは普通に回る。一番、やばいときは、巡航中、エンジン負荷が一定のときに油圧計の針がふらふらと2〜4キロの間を行ったり来たりした。そこまで減らしても、焼き付いたことはない。丈夫だぜ、B型エンジン。

 最近は、近くのディスカウントストアで買ったアメリカ直輸入版バルボリンを入れていた。1クオーツ(約0.95リットル)で400円ぐらいだったから。「レーシング」という銘柄は20W50。「オールクライメイト」で10W40。1回のオイル交換で2000円もかからない、このコストパフォーマンス。エンジンにはまったく問題なかったと思う。

 が、最近、バルボリンを値上げしやがった。一気に1.5倍の600円台となってしまう。これではコストパフォーマンスがなくなってしまう。ディスカウントストアを探すと、BPの鉱物油が1900円ぐらい。500円の差となってくるとちょっと考えてしまう。

 筑波を走るならハボリンとか、良いオイルを入れるのだけれど、街乗りだけ。街乗りだけでもぶん回すからちょっと気になるのだけれど、そんなに高いオイルを入れなくたって、そんなに繊細に組んだ覚えのないエンジンにとってはあまり関係ない気がする。

 高くなったバルボリンを入れるか、それより安く手に入る10W40を入れるか。おめでたい悩みはしばらく続く。

1月9日

 突然の事故車写真にびっくりしたかもしれないが、ご安心を。同じVスペシャルだが、2000年3月に豊田市の業者からYahoo!オークションで10万円で買った平成6年式のテンハチシリーズ1の事故車である。

 このときには松本に住んでいて、愛知県尾張旭市の実家のごらんのような駐車スペースに事故車を置いた。僕が実家に住んでいるときは、この場所にロードスターをとめていた。近所の人にとっては、僕が松本に行って以降、しばらく見なかった同じ色のロードスター事故車が突然、出現したわけだから「あそこの家の息子の車が事故った」と思ったことだろう。

 それどころか数ヶ月の間、この車をこの場所に放置したわけだから「事故で死んでしまった息子が忘れられなくて、せめて車だけでも捨てずに置いているんだわ。かわいそうに」と周囲に住むマダムたちの勝手な妄想をふくらませてしまったに違いない。近所の人には迷惑をかけたが、テンハチのブレーキとトルセンデフが欲しくて落札した。手元にはそれ以外にも左フェンダーとかドア、バンパーなどなど、さまざまな部品が残ったから、輸送代として取られた2万円を足して12万円の価値はあったと思う。なによりも、解体の過程を通じて車いじりについてかなりの知識を得ることができた。

 ちなみに、解体した部品をオークションで売って荒稼ぎをした。テンハチから標準装備になった座席後ろのブレースバーが1万円、内装部品4点も1万円、タワーバーが5千円で売れたのである。今から6年前ということもあって、かなり高値で買われていった。ミッションはまだ、実家の車庫に転がっている。ミッションはテンロクの現在のものでも、21万キロを走破した現在、まったく問題なく機能してるので、あと20万キロぐらいは、ミッションの心配はしなくてよさそうである。

 で、このBPエンジンが、現在なんと、この世界では有名なFireRoadsterのFire号に載っているのである。現在、500万アクセス直前なのに「100万アクセス突破記念」のプレゼント企画をしている。その中で出ているBPエンジンのノーマルピストン
がこのエンジンの中身である。まだ締め切られていないようなので、FireRoadsterとガレージ雅ファンというコアなマニアの方はぜひ応募を(笑)。

FireRoadster

1月3日

 29日から5連休、自宅に引きこもって飲んだくれてなにもせずに過ごし、今日が初仕事。ロードスターのセッティング以外、なにもしなかった。見事な寝正月。

 初仕事とはいえ、社会が動いていなければこちらの仕事もほとんどない。なので計10分ぐらい仕事をして、今日の仕事終わり。一応夜勤だったが、尾張の北地域はまだまだ正月モードらしく、なんの事件も起こらなかったので、仕事場ですごして終了。

 ことしの年賀状で驚いたこと一つ。3通の年賀状に、僕が撮った写真が使われていた。どれもそんなたいした写真じゃないのだけれど、それぞれの人の人生にちょっとでも近づけたのかな、と思うとけっこううれしい。