月: 2006年11月

11月4日

 突然、温泉にはまってしまった。

 引き金を引いたのが草津温泉。半月前、友人を乗せたでたらめドライブで立ち寄り、ホテルの温泉施設につかった。とても酸性が強い湯で、やはり名湯として名高いだけあって、入っている段階で「効いている」という実感があった。

 何が「効いた」かといえば、荒れ放題に荒れた手の平。ここ最近のストレスのためか、手荒れがこれまでで一番やばい状態。ひどいところは皮膚が硬くなってしまい、あか切れ状態になってしまう。いつまでも悪い状態が続くので、「なにかの感染症かしら」と、病院に行かなきゃ、とも思ったが、行く時間ももったいないので、皮膚がこわばる症状を少しでも抑えようと薬局でステロイド入りの軟膏を買って付けていた。とはいっても、ステロイドは怖いから、2、3日おきだけれども。塗った翌日はなんとなく症状が改善したことは確か。

 それほど悩んでいた手荒れ。草津の湯に入っているときは、酸性の強い湯が皮膚の傷ついたところに浸みてけっこう痛みがあった。「手荒れがひどくなるのでは」と心配したぐらいの痛みだったのだが、入ってから1週間後ぐらいに、手荒れは劇的に改善してしまった。悪かった部分が硬くなり、その部分が生え替わったらきれいになってしまったのである。完全に治った訳じゃないけれど、悩みが一つ、減ったことは確か。

 現代医療の一つの代表であるステロイドを凌駕した温泉の湯。母なる大地の力、科学ではまだ説明しきれないパワーを実感し、完全にはまったのである。

 これまで温泉はあまり好きじゃなかった。入れば気持ちよいから、「好きじゃない」ということではないのだが、松本に住んでいたとき、独りで温泉施設に行ったことは皆無。温泉天国の信州に住んでいながら、独りでは1度たりとも行ったことがない。松本市の北東部に住居を構え、その気になれば歩いて浅間温泉と美ヶ原温泉に行けたにもかかわらず、である。

 なんというか、せっかちな性格なので、風呂とか映画とか、じっとしていなければならない状況になるのが嫌いなのである。ほかの人と一緒ならば問題ないのだけれど。ツーリングに行ったときでも、独りだとひたすら距離を稼ぐべく走りまくるだけのクレージー。

 それが打って変わって温泉好きに。皮膚に効く、という効能がある温泉を選び入りに行く。先週は、岐阜県御嵩町にある「バーデン八千代」というところに行った。ひなびた健康センターという風情だが、お湯はなかなか。昨日は、半田の「ごんぎつねの湯」というところへ。海に近いだけあって、海水のようなお湯。

 今日も休み。二日連続で温泉に行くことにする。昼過ぎまで寝ていて、ネットで検索して、岐阜の池田温泉に決定。連休の中日なので、込んでいるに決まっているから、夜に行くことに。

 とりあえず、ロードスターのオイル交換。デミオの左フェンダーに付いた傷も修復する。いつものことだが、スプレーの塗装って難しい。何度もやり直して、結局一からやり直すことになってしまった。

 暗くなった午後6時すぎに開幌状態にして出発。木曽川の堤防から大垣方面へ。揖斐川の堤防道路を北上し、頃合いを見て橋を渡る。地図も見ずに当てずっぽうで走ったが、すんなり到着した。

 ぬるぬる系の温泉。なにも考えずに1時間、出たり入ったりしながらゆっくりとつかる。休日のためか子どもが多くて暴れてうるさかったが、500円という低価格でなかなか素晴らしい施設であった。