月: 2006年9月

9月30日

 壊れたプジョーの座席レバーを観察してみると、どう考えても使い続けるうちに壊れる構造になっていた。レバーの回転部分には金属の板がはめてあって一見、補強してあるように見えるのだが、レバーの軸の部分には補強がまったく効いていない。軸を回転させる方向に動かしている分には問題ないのだが、別の方向に力がかかるともろにプラスチックに力が加わるようになっている。例えば、乗るときにレバーに足をぶつけたりすると、そのまま力がプラスチック部分にかかる。

 206の場合、同じ形のレバーが座席の左右に付いている。僕が破壊したのが、助手席の右側に付いているレバー(右ハンドル)。運転席の左側に付いているレバーもぐらぐらしていたので、外してみると、案の定、レバーの軸部分が割れて崩壊しかかっていた。ちょっと触っただけでぽろりと割れてしまった。何とかはまっていただけの状態である。

 道具箱の中で不良在庫になりかかっていたプラリペアを使い修復を試みる。買ってはあったのだが、使う機会がなかった。こういう場所にこそ使うケミカル。壊した責任を取る、というよりはヲタク心に火が付いた。

 粉末と液が合わさると、樹脂になる性質。接着剤のようでちょっと違う。説明書を読みながら、「ニードル法」と呼ばれる使い方で修復してみる。

 液剤をスポイトと注射針を使って吸い取り、粉末の上に一滴垂らす。すると液剤と粉末が混じり玉ができる。その玉を針で突き差して持ち上げ、補修したいところに持って行き、接着面に置く。そのままでは玉になったままなので、スポイトを少し押して液剤を追加。玉に掛けると、どろりと接着剤のようになる。接着面に適当にのばし、接着したいパーツを押し付ける。接着面も溶かしつつ、自らが固まって固定する感じ。接着剤ではないので、液剤が揮発して固まるまでに少し時間がかかるが、固まると一つの部品だったように固定される。

 パテのように盛ることもできるので、強度を高めるように盛っておいた。不格好だが、新品パーツより強度は出ていると思う。

 取り付けて見るが、いかんせん、プラスチックのパーツだけにボルトの力がかかる構造なので、なんとなくぐらぐらする。それでも、レバーがちゃんと元通りに付いて、座席の角度調整もできるみたいだから、一応は大丈夫だろう。

 運転席の右側のレバーも怪しくぐらぐらしているので外そうとしたらぽろりと落ちた。こちらも同じように直す。恐縮することしきりの後輩。こちらは単に車ヲタクの好奇心を満たしただけだ、というのは内緒にしておこう。

9月28日

 後輩のプジョー206の助手席にちょっとだけ乗せてもらう機会があった。乗り始めて間もないので「フランスとかイタリアのラテン系の車ってお洒落な壊れ方をするんだよね〜」などと、冗談交じりに話しているかと思わせておいて、本気の脅しをかけてみる。

 と、やっぱりこちらは冗談のつもりで言ったのだが、本気でお洒落なトラブルが発生。3人で乗ったのだが、倒した助手席が元に戻らない。角度調整のレバーは元に戻っているはずなのに、助手席の角度が固定されない。前に倒れてくる助手席につぶされる形で、なさけない姿勢のまま目的地に到着。晩ご飯を食べる。

 帰り、やっぱり助手席が不調のまま。何が悪いのかしら、などと思いながら、角度調整のレバーをひねってみたら、何の前兆もなく、ぽろりとレバーが外れた。

ぽろ

 「うわっ」と声を上げそうになったが、壊しちゃったことがばれるといやなので、だまったまま復旧を試みる。同じようにはめてみようと試みるものの、固定ができない。手探りで外れたプラスチック製のレバーを調べてみると、どうも軸の部分が折れているらしい手触り。仕方なく「折れちゃった」と白状する。持ち主、大パニック。スマン。それがフランス車というものさ。

うわっ

 冗談で話していたことが本当に起こってしまい、当の本人がへこんでしまった。いちおう、直す努力をしなければならないと思い、調べてみると、なぜかこんな場所にトルクスのネジが使ってあった。

 先進性?なのか、こんなところもラテン系である。

9月27日

 10月で本社から地方へ異動になってしまう人の送別会に呼ばれたので、名古屋市内のイタリアンレストラン、La Stellaへ。仕事がなかなか終わらなかったので、1次会がほぼ終了の時刻に到着。うまそうなイタリアンもさんざん食い散らかされ、ワインがぶ飲みが進行中。冷えたリゾットとか、生ハムとかしか残っていない。仕方がないので無くなったら追加で運ばれてくるパンにオリーブオイルを付けて食べてお腹をふくらませる。

 まもなく宴会終了。容赦なく割り勘にさせられた。コース料理じゃなくて、好きな料理と飲み物を好きなだけオーダーしていたらしく、割り勘でも1万。高いパンだった。

 2次会は栄にあるバー、DonJuanへ。名古屋で働いていたときは結構行ったお店。オタクなマスターがこだわってやっているお店なので、良い。季節の果物をそのまま搾ったカクテルが売りなのだが、僕はそんな洒落たものには目もくれず、ギネスをがぶ飲み。生樽のギネスを出してくれるお店なのである。割り勘負けを取り戻すべく1パイント3杯。満足。

9月21日

 夏休みということで15日から5連休をもらった。16日に間瀬サーキットで開かれる耐久レースに応援に行くために、前日から富山入りしてしばらく北陸でふらふらしていようかという魂胆で3連休に絡めて休日を指定。んが、15日は普通に仕事が入ってしまった。さらに、17、18日は木曽福島で泊まる約束をしてしまったので、富山から200キロ余りの道のりをとんぼ返りしてさらに150キロ弱を走らなければならなくなってしまった。仕事の日よりもよっぽど疲れる休日である。

 夜まで仕事をし、準備をして夜10時すぎに開幌したロードスターに乗り込み下道で富山に向かう。

 2時に集合のところ、1時すぎに到着してしまいしばらく開幌状態のロードスターでうたた寝。2時前にみんな集まってきて、積載車の助手席に乗り込み出発。

 レースの模様は他のレポートもあるので省略。書く時間があったら、またまとめてみよう。タイムの記録係を買って出た。ラップタイムはモニターに映し出されるのだが、全周回を記録としてもらえないので、書き取るしかない。ドライバーにとっては客観的に自分の走りが反省できる貴重なデータである。1時間を3本走るのに、インターバルが30分しかなかったのでとにかく忙しかった。

 夕方、富山着。そのまま宴会に突入。ビールをがぶ飲みしていたら意識を失う。9時ぐらいに再び起きたら、人数が減った代わりに熱い反省会が繰り広げられていた。しばらく議論に参戦して就寝。

 朝9時に出発し、高速道路を使って江南に戻る。なぜか、行きと時間があまり変わらなかった。

 あわただしく準備をして、一宮で同行者を拾い、中津川まで高速を駆使して国道19号で木曽福島へ。ソムリエの先生の高原の山荘へ招待してもらったのである。

 ソムリエ先生が用意したワインを、手作りしてくれた素晴らしい料理とともに味わう。3人でワイン5本を開けてしまった。普通ならこれだけ飲むと翌日は夕方まで動けないのだが、それほど酔いが残らなかった。驚き。ワインの飲み過ぎると激しい二日酔いが襲うのが常なのだが、良いワインだとあまり残らないのかもしれない。

 奈良井宿へ行ったり、福島の街でそばを食ったりして帰宅。積載車の助手席での移動も含めると、金曜深夜から月曜夕方までの間に1200キロぐらい車で移動したことになる。

9月14日

 いつも仕事でお世話になっている人たちと4人で飲みに行くことに。江南市内では1、2を争うすし屋に行くことになった。自分の財布では行けないから、これまで連れてきてもらったことしかない。

 夕方、歩いて向かう。飲酒運転などしたらあっという間にクビになってしまうご時世である。ご時世じゃなくてもしちゃいけないけれど。

 到着したら向こう側の人も一人到着したところだった。なんと、車で来ていた。アルコールは飲まないらしい。

 追っ付けでもう一人も到着。な、なんとこちらも車だ。1対1で飲む羽目になってしまった。

 最後の1人が「もう到着する」と連絡を入れてきた。な、な、なんとバイクで向かっているという。

 すし屋で懇親会、というから飲む気満々で来たのは僕1人だけ。勝手にビールを注文されてしまい、まあまあとグラスに注がれる。3つのウーロン茶グラスと乾杯。ぐいっと一口飲むが、いくら飲んべえであっても、飲む相手がいなくてはおいしいはずがない。

 こんなことなら、最初からお食事だけにして、それにふさわしいお店にすれば良かったのだが、後の祭りである。ちびちびとのどを潤す程度にビールを飲んで、ひたすら飯を喰らう。飲みたくなくても、席が席だから相手も気を使って酌をしてくる。1人だけ飲んでいるのはどうも、間が悪い。

 人の苦労も知らないお店のおばちゃんが「今日はいつもよりペースがだいぶ遅いですね」と余計なことを言う。頭皮が一気に汗ばむのを感じながら「いやいや、そんなことはありませんよ。いつも通りですよ」とごまかす。

 妙に肩が凝った席だった。

9月12日

 あまりロードスターのメンテナンスにもお金を掛けなくなったのだが、この間点火プラグを見てみたら電極がぼろぼろになりかけていたので、さすがにまずいと思い、カー用品店&ホームセンター巡りを始めたのである。

 やっぱり高回転仕様のエンジンに、普通の点火プラグを付けるのも気が引けるので、きちんとしたものが欲しい。やっぱりプラグといえば、DENSOよりもNGK。さんざん使ったイリジウム電極のやつが欲しい。一応、圧縮比も高めだし、ハイカムだし、焼け具合もちょうど良いので7番が良い。6番だと電極がぼろぼろになっちゃった覚えがある。昔、粋がってIRIWAY8番のプラグを付けていたこともあるのだが、冬の始動性が滅茶苦茶悪くなるので、サーキットに持ち込むことがない今、7番がちょうど良いのである。

 で、仕事中にさぼったりして、いろいろなお店を回ったのだが、イリジウム電極のプラグは6番までしかない。7番、8番になってくるとIRIWAYを探すしかないみたい。

 あるオートバックスにはIRIWAY7が2本あったが、4本なければ意味がない。岐阜のスーパーオートバックスにもIRIWAYは見あたらない。CHAMPIONだとか、HKSだとか、TRDだとかNISMOだとか、いろいろなメーカーのプラグはあるのだが、製造元のメーカーが分からない以上、なんとなく信用できないから買わない。

 松本ではホームセンターで普通にIRIWAYが売っていた気がするのだが、こちらのホームセンターでは売っている気配すらない。まあ、松本のホームセンターは、足回りのバネだとかスプリングコンプレッサーだとか変な物も売っていたおかしなお店だったんだけれど。こちらのホームセンターは、燃料タンクに入れると燃費が向上する針金を編んだようなおかしなグッズだとか、バッテリーに取り付けるおかしなグッズだとかはちゃんと在庫しているのだが、まともなものは一切置いていない。時代の違いなのかも。

 仕方ないから昨日、ヤフオクをのぞいてみた。IRIWAYで検索すると、ちゃんと出てくる。なんと、1本当たり、1000円+消費税! 普通のお店では1本2000円なので、半額である。送料を入れたって、大幅に安い。ここまで安いとは知らなかった。

 4本4200円の希望価格で出していた業者のを落札。1時間後ぐらいに、仕事の合間の時間を見つけてAirH”でメールチェックすると、早くも業者からメールが来たので、すぐさま郵送代240円を加えて4440円をネットバンキングで振り込む。

 で、今日の午前中に4本が届いた。落札から24時間以内に手に入るこの素早さ。恐ろしい時代だ。

 真新しいプラグを取り付けるとき、ガスケットがつぶれていく感触が好き。明日にでも取り付けてみよう。

9月10日

 土曜日の夜、夜勤なのに居酒屋に行き、ビールをがぶ飲みしたら案の定、眠くなり、仕事場のソファで横になっていたらいつの間にか3時半。付けっぱなしになっていたテレビでウルトラマン7が始まったので、見入ってしまう。基地とか戦闘シーンとか、ミニチュアであることがモロばれなのは置いておいて、とても40年近く前の映像とは思えない。走っている車がかっこいい。

 そういえば、中部ミーティングの日だったと思い出した。だれか行く人がいないかしら、とあちこちの掲示板を見ると、果たして富山の某氏が出かけるという。彼の所属するクラブは最近、耐久レースに打ち込んでいるので、極端に出不精というか、ほかのことに目がいかない状態なので、寂しいに違いないと勝手に心配して行くことを決心。仕事のスケジュールを見てみると、まあ、無視しても良いような内容だったので、丸1日休みを取ることにして、6時半に出発する。

 スキー場のホワイトピア高鷲が会場。岐阜県境にある今の住所からはかなり近い。幌を開けて、走り出す。

 愛知県と岐阜県をつなぐ愛岐大橋を抜けて快適に走り出したら、対向車がパッシングをしてきたので、スキール音が鳴るほどのハードブレーキ。後続車もパッシングをしてきた。のろのろと制限速度で走ると、果たして、警察がねずみ取りをやっていた。午前6時台の極悪取り締まりである。ありがとう、対向車。どこのだれかが分かったら、菓子折持ってお礼に行きたいところである。つかまっていたら、間違いなく泣きながら帰っていた。

 北の空はどんよりと重たそうな雲がかかっていて、ミーティング会場は間違いなく雨が降っていそう。国道156号を郡上八幡(あ、今は郡上市八幡町)に差し掛かると、ぽつぽつと降り出す。しばらくは開幌状態で走っていたのだが、市街地に差し掛かる直前で大降りになってきたのでオープンを断念。路肩に車を止めて屋根を閉める。

 傘がないことに気づき、ローソンに寄ってビニール傘を購入。大和町から県道や農道を走って会場に到着。

 8時半すぎに富山、金沢の某氏と合流。会場はけっこうな雨が降っているし、友人の顔を見たからもう満足、帰っちゃおうかと思ったが、ゲートで払った2000円がそれを思いとどまらせる。

 大雨の途中、やむ場面もある、という天候。天気が良ければ、いすを出して座ってうだうだと過ごすのだが、雨になるといる場所がない。立っているしかなくて疲れてしまう。こればかりは致し方ない。

 電動屋根のロードスターを初めて見た。なかなかうまく出来ている。ロックを1カ所外してボタンを押すだけ。簡単に屋根が開く。開け閉め実験を見物していたら、突然の大雨。運転席の人があわてふためいていたが、あっさりと屋根が閉まる。けっこうかっちりした出来栄えで、高速道路が快適そう。

 ショップを回るが、めぼしいものは発見できず。さすがにファンネルソックスは出店には売っていない。

 明宝のフランクがおいしかった。五平餅もなかなか。

 雨でテンションが最低レベルだったこともあって、ロードスター関連のことは、あまり印象が残っていない。あとは、子どもって成長が早いなあ、ということぐらいか。

 2時前には会場を後にする。北陸組とは会場出口でお別れ。下道を走り、せっかくだから岐阜のオートバックスの中古屋と、スーパーオートバックスに寄ってみる。中古屋にはなぜかオリーブボールの車高調DOGTOOTHの中古があった。安かったら買っていたかもしれない。タイヤ類は新古品が多く、これといって良い出物はなさそうだった。スーパーオートバックスもぐるりと店内を一周回って出る。

 あまり寝ていなかったこともあって、帰ったらすぐ意識を失った。起きたらちょうどF1が終わる時間。歴史的瞬間を見損なった。