シャッチョーさんのお誘いで、岐阜の長良川河畔にあるステーキのお店に連れて行ってもらう。岐阜城を望むなかなか風光明媚な場所に立つ、古い料理旅館の建物を利用したお店。連れてきてもらわない限りは行けないお店である。経費でいろいろなものが落とせる人はうらやましい。
飛騨牛と思いきや松阪牛という。どっちもあまり口に入れたことがない僕にとっては違いは分からない。分厚い鉄板の上で、厚さ3センチぐらいあるヒレ肉とロース肉が一体化したTボーン肉が焼かれる。牛の脂肪とにんにくを合わせた物体を片側に塗りつけて鉄板に置き、ふたをかぶせたら、焼いてくれるおばちゃんがどこかへ消えた。
15分ぐらい放置され、その間に僕は生ビールを3杯くらい飲まされた。空腹のためアルコールがあっという間に体内を駆けめぐり、舌までしびれたぐらいのときに再びおばちゃんが現れて、肉を切る。せっかくの分厚い肉が小さく切り刻まれて僕の目の前に取り分けられた。すでにふらふらなので、若干脂っこい肉ということぐらいしか分からなかった。もったいない。
岐阜というと、岐阜城よりも南側しか知らなかったが、北側にも街が広がっていたと初めて知った。戦災に遭っていないらしく、古い町並みがそのまま残っている。いい街だ。