月: 2005年7月

7月31日

 日曜日なのにくそ忙しい。朝早めに家を出て、清洲へ。いまは清須市となった。名鉄の駅前で、車の上に立ってなにやら訴えている人たちの写真を写す。

 一宮の仕事場に寄って、昼すぎにいちのみやにごろを合わせて138メートルの高さにつくったツインアーチというタワーに出かける。少し手こずりながら、お次はアピタ江南西店。その次は、再び南下して国府宮神社へ。

 再び一宮の仕事場に戻ってけっこう遅くまで。働き過ぎ。

7月29日

 休みだったがなぜか名古屋芸大へ。

 芸術大って足を踏み入れたことがないのでどんなところかさっぱり想像がつかなかった。ぱっと見の印象でざっくり言ってしまえば、毎日が大学祭、といった雰囲気だろうか。屋外で作品の制作をしている人、突然エレキギターを大音響でうならせる人。たぶん普段着なんだろうが、仮装のような格好をしている人。

 クリエイトすることに敏感な人たちなわけで、やはり自身もさまざまに飾っている人が多い。いかにも芸術学生っぽい格好をしていたり、今はやりのひっぷほっぷっぽい格好をしていたり。学生時代、電車男よりひどい格好をしていた僕にとっては、別世界の住民たちに映る。

 ときどき、絵を描いたり彫刻をしたり、陶芸をしたりといった、ゼロからものを創り出すことに非常にあこがれることがある。それは、なにが時代の先端かをかぎ回って目撃しているのに、それを伝えるだけで、自分はなにも生み出していないこの仕事の宿命なのかもしれない。

7月28日

 じーじーとうるさい蝉の声がことしは少ないような気がしていた。実際、くそ暑い昼に外にいて、ふと耳を澄ませたときに蝉の声が聞こえないこともたびたび。実家では、夜でもじーじーとアブラゼミの大合唱が響いていたことを考えると、ことしは蝉が少ないのかしら、とでも思っていた。

 んが、一宮で夜勤をしたとき、やっぱり夜でも蝉の大合唱が聞こえた。ニュースでは、大阪でクマゼミが大発生して困っている、という話題をやっていた。

 単純に、岩倉、江南あたりでは比較的蝉が少ない、というだけのことだった。それでも夜に蝉が騒いでいるこの異常さ。ここ10年ぐらいの現象のような気がするのは、僕だけか。

7月27日

 多くの人がまったく興味がないであろう郵政民営化法案。僕は興味津々である。なぜなら、否決されて小泉さんが衆院を解散し、総選挙に突入すれば、夏休みがなくなっちゃうからである。

 仕事的には選挙があった方が面白い。んが、プライベートでは夏休みは非常に大事。このジレンマにしばらく悩むことになりそう。

7月24日

 愛知県体育館に向かう。大相撲名古屋場所の千秋楽。とはいえ、観戦に行くわけでなく、ある親方に会いに行ったのである。デミオで体育館に乗り付け、

 土俵を横目に見ながら、観客席下の迷路のような通路を通り、支度部屋へ。あくまでも仕事である。もしかすると、琴欧州が優勝するかもしれない、という良い日だったのだが、仕事が終わればそそくさと帰るしかない。

 それにしても、名古屋の中心部って異常な暑さ。逃げるようにして後にした。

7月22日

 家の前の植え込みに小さな鳥がうずくまっているのを発見した。僕が近づいても動く様子がないので、弱っているのかしらと思い、手を伸ばしても逃げない。逃げないどころか、指を近づけるとその上に乗ってきた。飼われているような鳥ではなさそうで、逃げないのは相当弱っているのか、と思ったので、放置したら猫に襲われたり暑さでまいってしまうと思って、一階の事務所の中に入れた。指の上でおとなしくつかまっている鳥はけっこうかわいい。

 仕事があったので、事務所に置いたまま出かけることに。とりあえず、いすの上に置いておくことにした。2時間ほどして帰ってきたら、同じ場所に同じようにうずくまっている。とりあえず、水をやろうとびんのふたに水を入れて口元に近づけてやったが、積極的には飲まない。

 はて、こいつをどうしようかとしばらく思案する。あまり鳥を観察することもないので、どんな鳥かも分からない。それでも、良く見ると、幼い鳥じゃないかという気がしてきた。人に対する警戒心がまったくないのも幼い証拠じゃないかしら。もしかすると、巣から飛び立つ訓練でもしていて、植え込みまで落ちてきたのかもしれない。植え込みが見える場所から親鳥が様子を見守っていたということも考えられる。

 すると、僕がやった行為は親切のようで、鳥にとってはかえって迷惑でしかないことになる。外に出て上空を見回すが、親鳥らしき鳥は見えない。事務所に入れちゃってから2時間ぐらいたったから、あきらめたのか、と勝手に心配になってきた。

 これはいかん、と元の場所に戻そうと思ったが、植え込みは日向になってしまっていて、そこに放置したらひからびてしまいそうなので、隣の畑のイチジクの木の枝の日陰になる場所に放した。

 鳥はそれから夕方ぐらいまでそこに止まっていた。大丈夫かしら、と窓から様子を見たちょうどそのとき、鳥がばばっと飛び立ち、ふらふらと高度を上げて、なんども失速しそうになりながら西の方に飛んでいった。

 なんだ、飛べるんじゃないか、と拍子抜け。鳥はふらふらしながらも、3階建ての屋根の向こう側まで飛んでいって見えなくなった。

7月21日

 昼過ぎ、火災現場に行ったついでに駅前の再開発組合の事務所をのぞいたら、「飯食っていけ!」と、理事長のおっちゃんが言うので、ありがたくいただくことにした。「ちょっと待っていろ」と事務所を後にし、5分ぐらいで戻ってきて唐揚げやらみそ汁やらソーセージを炒めたものやらを持ってきてくれた。

 てっきり、残りものをレンジでチンして持ってきてくれたのだと思ったのだが、食べてみると唐揚げは揚げたて。なんと、ほんの少しの時間で作ってきてくれたのだ。「えっ、もう作ってきたんですか」と驚くと「早いのだけが取り柄だからね」と笑うおっちゃん。まじで格好良い。

7月20日

 夜勤で仕事場にいたら、消防無線がなにやら騒がしい。なんだろうと耳を澄まして聞いていると、どうも岩倉で火事らしい。住所を聞くと、中本町、というから岩倉の市街地のど真ん中である。地図で見ると、五条川沿いの住宅密集地である。やばいな、と思うが夜勤だから仕事場を離れられない。仕方がないから若い人を現場に向かわす。

 とりあえず延焼はなく胸をなで下ろす。気になることがあったので、夜勤の時間帯が終わってから現場に行く。こいのぼり屋さんの駐車場に勝手に車を止め、真っ暗な五条川沿いを歩いていくと、まだ消防団の人が火種がないかどうかを調べていた。帰り道に警察に寄ったら、午前3時前だというのに副署長がいた。まじめな人だ。

 朝、また早く起きて後始末をしなくてはならない。エンドレスな日々。

7月19日

 放置しっぱなしはいけないと思ってロードスターのエンジンをかける。キーをひねって一発始動。ほこりまみれでとてもこぎたくなってまるで不動車のようだが、まったく問題なく動くようだ。

 Dジェトロだと、なんの調整もなくちゃんと動く。たぶん、スロポジ制御だと、いろいろ狂ってアイドルも不調になったに違いない。一度、セッティングを出せば季節が変わろうが問題のないDジェだが、バルブタイミングを変えると、まったくセッティングが狂う(特にスロットルの開け始め)のが玉にきず。標高の変化が苦手なのも問題がある。できたら単純なスロポジ制御で行きたいのだが、スロポジの出力が安定しないのでDジェにしてある。

 そろそろ車検を通そうかしら、と思うが、月々のお小遣いが3万円。浪費を尽くした上で所帯を持ったので、車検代を家計から出してもらうのはなかなか心苦しい。

7月18日

 仲間とともに他愛のない話をして時間をすごす。この贅沢さ。

 朝起きて、のんびりと朝ご飯を食べ、コーヒーを飲みながら、今日はどこに行くか相談する。いつもの朝は、ぎりぎりまで寝ていて、ハッと飛び起き、あわてて朝ご飯を食べてあれこれ準備して家を飛び出す、ということを繰り返しているので、こんな朝はとても貴重である。

 ペンションを離れ、向かったのは名水公園。砂防ダムを工夫してつくってある水辺で正しく遊んで過ごした。ちょうど梅雨明けして、初夏特有の気持ちよい太陽光線の下ではしゃぎまくる。

 昼ご飯は昔の病院を改装したそば屋で。移動は開幌で、と行きたいところだが、あいにく車はデミオである。細いタイヤを最大限使わないと、付いて行けない。

 揚げナスのそばを頼んだら、カボチャやニンジンなどなど野菜たっぷりで出てきた。こんなうまいそばはなかなかない。

 そこで仲間と別れて、せっかくだから清里に寄った。ごみごみした街はきらいだから素通りし、展望台に上って景色を眺める。

 野辺山に寄って、一面に広がるレタスの絨毯を見たかったのだが、さすがにそこまで足を伸ばすと帰りが遅くなるので八ケ岳道路で小淵沢方面に行き、富士見、茅野と抜け、国道152号で高遠、長谷と走って駒ヶ根へ。こんな贅沢な道をデミオで走るのがもったいない。

 高速に乗っても込んでいそうなので、そのまま天竜川の東側の細い道を駆け抜けて飯田に至る。飯田インターで入ろうとしたら、瑞浪のあたりで渋滞しているという情報だったので、高速はあきらめて国道153号をひた走る。

 愛知県に入ったと思ったら、すぐ豊田市だったので面食らった。合併で稲武町までが豊田市になっちゃったのだ。それほど込んでなく、良いペースで走り抜き、香嵐渓へ行く手前で脇道にそれ、なかなか面白いワインディングをかっ飛ばす。愛知万博の会場の裏を抜け、国道155号で春日井、小牧を抜け、江南へ。清里を出たのが午後3時ぐらいで、江南に着いたのが8時半ぐらい。渋滞で1時間いらいらすることを考えれば、下道で正解だった。