月: 2005年5月

5月30日

 おやじが還暦を迎えた。さすがにいつもの誕生日のように知らん顔をするのも気が引けたので、兄貴と相談してプレゼントを買うことにする。

 おやじがもらって喜ぶのはカーボン製品だ。カーボン、といっても愛車のクラウンのカーボンボンネットやカーボン調メーターパネルではない。アユ釣りの竿やゴルフクラブである。道楽おやじだから。

 が、そんなものを買ったら10万、20万は軽くかかってしまうのでパス。まあ、無難に腕時計でしょう、と栄で物色する。

 店員には自動巻の時計を勧められる。なぜか、TAG Heuerの自動巻の時計を着けているが、やっぱりクオーツの正確さにはかなわず、正確な時間を知りたかったら一週間に一度は時計を合わさないといけない。最初は進む方向に狂っていたのだが、1年着けていたら最近は遅れる方向に狂う。オーバーホールの手間も考えると、おやじには向かないな、と思う。電化製品か機械式かという違いに価値を見いだすような人じゃない。僕は狂う時計が好きなんだけれど。

 で、いろいろ悩んだ。かっちょいいクロノグラフの時計はたぶんこれからのおやじの視力だと意味がない。それでも、日付ぐらい表示するとうれしいんじゃないだろうか。結果、SEIKOの時計を選択。電波&ソーラーパワーで10年はメンテナンスフリーらしい。なにもいじらなくても正確無比だから、おやじにぴったり。おやじでも知っているブランドであまりあか抜けないデザインもお似合いだと思う。文字盤の色ぐらい、青のおしゃれなやつにしようかとも思ったが、断然見やすい白文字盤を選んだ。

 で、買って実家にもっていき、突然渡してサプライズ。喜んでいた。

5月29日

 休みなのに3件も仕事をして、夕方名古屋駅方面に。買い物&食事。ラ・メゾン・ブランシュというフレンチのお店に行く。ここは、なかなかリーゾナブルな価格で、おいしくちゃんとしたものが食べられるお店である。今回で2回目。高くはないとはいっても、前回も今回も、ただ券をもらったから足を運んだのである。ビバ ラ・メゾン・ブランシュ。

 ただ券には飲み物がついていないから、ワイン1杯ずつを飲むだけ(それだけでも1500円!)。飲み足りないから2次会に行く。ZETTONSという名古屋発祥のバーに行く。こちらも3000円のチケットがあったから行ったのである。ひたすらギネスをがぶ飲みし、数百円だけ払って出てくる。ビバZETTONS。

5月26日

 お話をするのが好きな人たちが存在する。自分たちで決めて3日間で終わらせようとした話し合いを、8日間も延長して、延々と続けた。某市議会の話である。

 ある施策の是非について、けんけんがくがくの議論を戦わせているなら、それは素晴らしいことなのだが、なんのことはない、ポスト争いをだらだら続けているだけなのである。なにをやっているのかと問いただすと、もっともらしい理由を付けて正当性を主張するのだが、ただただ、猿山のボスになりたいだけだ。ボスというのは議長だとか、副議長だとかになることだけではない。「筋」を通させて、自分の思う人間をしかるべきポストに就けることに躍起になっているのである。狭い、議員の世界で通用する常識も一般大衆から見れば、ちゃんちゃらおかしい理屈なのである。

 ほとほと困るのが、お山の大将を奪い合うだけでなく、行政にもちゃちゃを入れることである。議会の場、正式な手続きだけではない。非公式な形でさまざまなちゃちゃを入れるものだから、職員はやりにくくて仕方がない。市民や市のためでなく、議員の顔色ばかり見て仕事をするようになる。すると、街はどんどん寂れていく。江南なんて、その典型のような街だ。

 合併だの行政改革だのが全国で進んでいるが、もっとも効果的なのは、議員を半分以下にすることだ。各地区から一人ずつ、っていうことをやっているから、視野が狭くなる。地域代表の色合い薄くするには、減らすしかない。議員が何十人でやっている仕事なんて、3人ぐらいいれば間に合うかもしれない。 

5月25日

 犬山の入鹿池を源流に、江南から甚目寺町に流れて新川に合流する五条川の岩倉市内の川の中にじゃぶじゃぶと入ってきた。五条川といえば、川沿いに植えられた桜の木。その桜をもっとも街づくりに生かしているのが岩倉市である。

 五条川が町の境界になっている市町が多い中、岩倉市は町のど真ん中を流れている。川の近くの小学生が川の中の生物を調べると聞き、なぜかのぞいてみることになった。

 まったく川に入る準備をしていなかったので、仕方なく、靴を脱いで靴下脱いで、ズボンをまくって素足で川に入る。割れたガラスびんがあるかもしれず、危ないことこの上ない。やばいものは転がっていなかったが、石が足の裏に食い込んでとっても痛かった。

 小学生たちがたもを川に突っ込んで、上流部分の石をめくったり、足で川底を掘ったりして、生き物を捕まえていた。ところが、たもにひっかるのはヒルばかり。家の近くの池や沼地を駆け回っていた昔を思い出した。気づかないうちにヒルがふくらはぎのあたりにひっついていて、よく血を吸われたもんだ。

 ほかに捕まえたのは、ミズムシという足の裏にいそうな生き物や、タニシがほとんど。環境省が出している指標によると、こういった生物が捕れる川は4段階あるうちの3番目「汚い水」らしい。それでも2段階目の生き物であるカワニナも1匹だけ見つかっったので、もしかすると2.8段階ぐらいの水質なのかもしれない。

 足でじゃぶじゃぶ入る分には気にならないが、泳ぐのは絶対できないぐらいの水質。これをもうちょっときれいにすれば、ホタルが飛ぶんだろうけれど。

5月24日

 名古屋港にあるイタリア村に行って来た。オープンしたばかりでとても人気があるらしく、土日なんかに行くと、自由に歩けないほどの人出となるらしい。

 平日の夕方に行ったので、それほど人も多くなく、快適に歩き回ることができた。ようるするにイタリアで統一したショッピングモールで、思ったより小ぢんまりしていた。それでも、運河が設けられていたり、海に面していたりするので、楽しげな雰囲気。ファッションブランドは似合う感じのものがなく、雑貨に期待したのだが、品揃えがそれほどなく高め。食材はワインやオリーブオイル、チーズやパスタなどなど、たくさんそろっていた。イタ飯好きならば楽しめるに違いない。国産に比べたら高いと分かっていても、容器やパッケージのデザインがやっぱりイタリアンでおしゃれなのでつい買いすぎてしまう。

 夕食を食べた。思ったよりも食べるところが少なく、さらに選べる食べ物も少な目でいささか拍子抜けした。ここまで街中にイタリアンが普及し、レベルが高くなっているのだから、多くの人が物足りなく思うかもしれない。バイキングがあるから、それが目玉なのだろうか。パスタやサラダ、魚料理を味わう。味は文句なし。

 食後は、オープンテラスのカフェで生演奏を聴きながらコーヒーをのむ。そして花火の打ち上げ。素晴らしい演出なのだが、毛布をかぶってふるえながら見た。5月も下旬というのに、なんという寒さだ。

5月23日

 最近、お経のような音楽がはやっていて、ラジオから流れてくると思わず止めたくなる。ヒップホップだとかラップが流行しているのは理解できて、良いものは良いと思うのだが、その流行に悪のりしている連中の音楽までじゃんじゃん流れているのには閉口する。ラジオ局の人の良識に期待したいのだが…。

 で、「Love&Peace!」などと今の若者の琴線には触れないかもしれない言葉を叫んで、最近あまりはやらない真っ正面のロックに、沖縄の音階を融合させたgulffのライブが名古屋であったので、仕事を早く片づけて行くことにした。1年半前から名古屋に来るたびに見に行って応援しているのだが、一緒にライブハウスで演奏していたというオレンジレンジに比べて、まだまだ下積みの状態である。それでも、夏の高校野球の沖縄大会のテーマソングに採用された、というからじわじわと人気が上がってきているようだ。

gulff

 ばりばり仕事を片づけていたら、夕方、上司から電話があった。「あの仕事はどうなっている?」とのこと。まったく聞いた事がなかったので、「はっ?」と聞き直したら怒られた。急きょ、新川町まで行くことに。しょうがないから、とりあえず車に乗って、信号待ちのときに仕事をしながら向かうことにする。

 仕事が終わったのが、ライブが始まる時間。幸い、名古屋までは近かったので、国道22号を暴走デミオでぶっ飛ばし、なんとか駆けつけておしまいの2曲だけ聴くことができた。やっぱりこの1年半でだんだんとうまくなっている。3枚目のアルバムを買わなければ。

 やっぱりお経じゃなく、ロックのリズムが好きなのだと実感。流行に流されず、地道に自分たちの音楽を追究している姿がすがすがしい。演奏後、外に出てきたメンバーに「最高!」と声を掛けた。

5月22日

 江南市にあるすいとぴあ江南という施設に、ホタルがいる。なぜか夜、大雨が降る中、ホタルが光っているかどうか確認しに行った。最初はどこにいるか見えなかったが、目が慣れて来るに従って草むらの奥の方でほのかに光っているのが確認できた。が、雨でじっとしているらしく、どう工夫しても写真になりそうになかったので、そのまま帰ってきた。

 このホタルは幼虫やえさになるカワニナを冬の間、育てておき、4月に敷地内にある人工せせらぎに放したもの。成虫になる寸前にせせらぎに放し、1カ月たって成虫になって光る。ちなみに、このせせらぎは、電動ポンプで強制循環しているしろものだ。

 ホタルが飛んだ、という話題は素晴らしそうに聞こえるが、飛んだだけで喜んでいてはいけない。このホタルは人工的に造られた環境で飼育されただけであって、光って当たり前なのである。確かにホタルが光っているのを見ればきれいで、僕らの世代ならおねいちゃんとドライブついでに寄って「ホタルってきれいね(うふ)」とバカップルぶりを炸裂させ、僕より上の世代の人なら「昔は飛んでいたなあ」と、懐かしく思うのかもしれないが、それだけだ。わざわざお金をかけてまですることかを考えた方がよい。

うふ

 ホタルがいなくなったのは川が汚れたから。ならば、川をきれいにする運動をすべきだ。勝手にホタルが戻ってきて、繁殖してもらうようでないと意味がない。川をきれいにした結果、ホタルが飛んだのであれば素晴らしい話なのだが、人工の環境で繁殖に成功しただけのことなら、そのホタルは自己満足であって見せ物であって動物園と変わらない。

5月21日

 欲しかったコーヒーセットを買ってしまった。赤いホーロー製のコーヒーポットに陶器製のドリッパー、ドリップポットに、豆を量る銅製の計量スプーン。すべてカリタというメーカーで統一した。ペーパーフィルターでコーヒーをいれるのに必要なセットである。

 富山のお店のホームページでおいしいコーヒーのいれ方を読んでいたので、ずっと欲しかったのだが、カップに載せれば手軽に抽出できるタイプのものを飲んでいた。が、やっぱり物足りないのと、豆をいろいろ選ぶ楽しみがない。香りも良くない。西春町のある喫茶店に行って、プロがいれているのを見て、その香りを味わったら、やっぱり欲しくなった。

 で、買いそろえたのがこちら。

 とりあえず、近所のスーパーで一番安い豆を買ってきて、飲んでみた。それなりにおいしいが、下手をするとブルックスとかの方がおいしいかもしれない。がまんできずに、近所になぜかあるコーヒー豆専門店に行き、200グラム買ってきた。

 違いはお湯をかけた瞬間に分かる。安いやつはお湯を吸ってべっとりするだけだが、挽きたての豆は逆にガスが出てまんじゅうのようにふくらむ。ぱあっと広がる香りがたまらない。わざわざ器具を使うのは確かにちょっと手間がかかるが、この瞬間が味わえるだけで、良い気がする。

 いまはドラマの影響で手回しミルが大人気だそうだ。さすがにそこまで手間を掛けると面倒になってやらなくなる気がする。近くに豆屋があるので、小まめに買ったり、冷凍庫に入れたりして工夫しよう。

5月20日

 歩いて2分の近所に面白いスーパーがある。ディスカウント第一で、段ボールを積み上げてあるような店内。確かに安く、業務用の量のジャムだとかベーコンが買えるので重宝している。「面白い」を分かってもらうために、商品の一つを載せてしまおう。