朝5時前に起きて、市場へ行く。この時期にしてはちょいと寒い中、市場で仕事をする。初ガツオの季節で、大量のカツオ入りのトロ箱の山があちこちにあった。朝ご飯は市場のおっちゃんと食堂で食べる。焼きサンマであった。この時期は冷凍ものである。味は、まあ、言うまい。
おっちゃんとの話題も当然、戦争が始まるかどうかであった。始まるかどうかというよりは、いつ始まるか、ということか。市場は10時前には引き上げたから、結局始まる前に市場を後にする。
仕事場でがんがんニュースが流れている中仕事。なぜか我が職場はイラク戦争でなんだかあわただしくなっていた。
そのうちどんぱちが始まった。繰り返し流される同じニュースを聞いていると、頭がおかしくなりそうになる。
イラクの政権もろくなものじゃないと思うが、ブッシュ政権もろくでもない。一見、ろくでもないもの同士の小競り合いのようにも見えるが、なんて言ったって、アメリカは世界のスーパーパワーである。その力にはだれもがひれ伏すしかなく、逆らうことができない。どの国だってアメリカがやることを封じることができる力を持たないことが、今回の一連の流れでよく分かる。
ホワイトハウス内に生息するブッシュ政権の首脳のポリシーは、あらゆる国の民主化らしい。武力を行使しようが国王がいるような圧政の国には民主主義を導入する。各国の人たちに「自由」をもたらす、と言えば聞こえが良いが、自由になったそれぞれの国では自由な競争の下、巨大でテクニックに長けたアメリカ資本が独占的に富を吸い上げる。そんな目論見があるような気がしてならない。
民主、自由がやってきた、といえば聞こえはよい。しかし、アメリカによって強制的にもたらされても、それぞれの国の人たちって幸せになれるのかしら。