月: 2001年10月

10月5日

今日は転職する友人Kを励ます会。なにわ料理の店で、たらふくうまい飯を喰らい、ビールを飲んだ。2次会は我が家に来てテレビを見ながらビールを飲んだりしてさわぎ、たったさっき、お開きになったところである。

その飲み会に来た友人の中にスープラに乗っているやつがいるので、飲み会の前に試乗した。5速、3LのNAのやつ。シートを調整したら電動式だった。これだけで何キロ重くなるか、考えただけで青ざめる。

さすが3Lもあるだけあり、トルクがものすごい。5速1400回転でもアクセルを踏めばちゃんと加速していく。2速で5000回転ぐらいまわすと、なかなかいい加速をする。

でも、やはり全体が重いのは否めない。ハンドルはクイックなのだが、パワステなどでうまい具合に味付けをしたんだな、というフィール。ロードスターのように、ドライバーを中心に、ひらりと向きを変えるような軽快さはない。

そのスープラで皆が我が家に来たので、ロードスターと並ぶことになった。その大きさといったら、完全に一回り違う。僕はロードスターのコンパクトさの方が好き。

でも、さすが6気筒、エンジンの回転フィールはやはり良かったのであった。

10月4日

 頭が痛い、気分が悪い。

 昨夜、仕事場でビールを飲みながらキノコ鍋を喰らい、物足りなかったので先輩とともに行きつけのショットバーに行った。何を飲んでもどんなつまみでも1つ500円と、とても明朗会計でお値打ち。大量に飲んでも1人5000円も飲めないので、安心して飲んでいられる。

 ここのマスターはとてもいい人で、しょっちゅう2人で来て大量に飲んで帰っていくので、懐具合を心配したのだろう。先輩はストレートのハーパーばかり、かぱかぱ飲んでいるだけだし、先日、「ボトル入れましょうよ」と誘ってきた。マスター曰く「でたらめに飲むんだから…。こっちの方がお得だから、ぜひ入れてくれ」。ショットバーなのに、ボトルキープ。変だが、とても得した気分。

 しかし、先輩はがんとして聞き入れない。「そんなことしてもらわなくても、いい。安く飲ませてもらっているんだし」と。マスターも譲らず、「入れろ」「入れない」の攻防が続く。仕方がないので、先輩が昏睡状態に陥ったところで僕が金を払って、ハーパーをキープすることにした。後で「キープしたのか」と怒られてしまったけれど。

 昨日は、キープしたお酒をメインに飲むことにした。他のバーボンも試しながら、仕事のことなどで語り合う。ストレート用のおちょこのような小さなグラスをいったい何杯空けたことだろう。来たときには満員だった店内がいつしか、2人だけになっていた。

 気が付いたらハーパーが空っぽ。15年もののバーボンを再びキープ。

 でたらめ、と言われても仕方がないか…。

10月3日

 転職する友人Kを励ます会を開こうと、同業他社の同期と連絡を取り合って、早速段取りを付けた。6人と人数は少ないが、のびのびと飲んでいられるメンツである。自分の会社や担当先でも開いてもらえるんだろうから、腹を割って話せる「しみじみ会」がいいだろうという趣向で、企画した。

 詳しく話を聞いてみると、友人K、かなり衝動的とも取れる、電光石火の転職だった。土曜日に新聞のちらしを見て、つい電話をかけ、翌日の日曜日に面接を受け、次の金曜日に会社に辞表を出したらしい。木曜日に一緒にメシを喰らっていたので「隠していたのはひどい」と非難したのだが、隠していたわけではなかった。日曜日の面接から連絡がなかったので、合格したかどうか分からなかったのだという。僕と別れて家に戻ると、留守電に合格の旨、吹き込まれていた。翌日、辞表。その翌日には、新しい家まで確保して、契約してきたのだという。何という行動力だ。

 その行動力を、少しでも仕事に使えば、かなり優秀だったのでは? と聞くも彼は笑うだけ。出先で会ったとき「あまりこの仕事に合っていなさそう。つらそうだな」と薄々感じていた。東京出身の彼、「実家に戻らずに、松本に腰落ち着けるのか」と聞くと「都会は嫌い」と一言。一生住んでも良いかな、と思わせる風情や人情が、この北アルプスの麓の街にはある。

 引っ越しを手伝うつもり。ヘッドを積んだり、エンジンを買うのに付き合ってもらったんだもの、おやすいご用。引っ越しなどで、いろいろ入り用になるはずだから、うまいモノをたらふく喰らわしてあげよう。

 どうするのが自分には合っているんだろうな、と物思いにふける。

10月2日

 私の携帯に電話するのはダレ?

 私用の携帯に「非通知設定」で電話がかかってきた。出ると、すぐに電話が切れた。何だろうな、と思い携帯の表示を見てみると、「着信あり」となっている。それまでに2回、同じ番号の人から電話がかかってきていた。この番号、以前に無言電話のようなものが数回かかってきてから、「着信拒否」にして置いたのだ。相手は僕の番号にかけても、電話が切れたときの音がするだけでつながることはないのだが、こちらは着信があったことが分かる。半月前にもこの番号から2回かかってきた着信履歴を見た覚えがある。

 何だろう、と思っていると、再び「着信あり」の表示が出た。再び、その電話番号からかかってきたのだ。

 着信を繰り返すこと6回。次に着信音が鳴り、「非通知設定」でかかってきた。出たら、すぐ切れてしまった。完全にいたずら電話な気がする。番号通知でつながらないものだから、着信拒否であることを察知して、非通知設定にして再びかけたんだろうか。

 この電話番号にかけてみれば、誰かが出るかも知れないのだが、別に知り合いではなさそうだし、気味が悪いし、放って置いてある。

 人の恨みを買うようなことは一切やった覚えがない。第一、私用の携帯の番号を教えるのは限られた人。仕事で携帯の番号を教える場合は、仕事用の携帯の番号を教えている。

 気の向いた番号にいたずら電話をかける、暇で馬鹿げた人間が、果たしているんだろうか? でも、番号を通知しているから、違う気もするが。

 分からぬ。

10月1日

 サーキット走行前夜の「弱体化合宿」中、同業他社の友人Kから電話が掛かってきた。松本に来てから丸3年の付き合いで、ヘッドを積むときと予備エンジンを運ぶときに手伝ってもらった人である。

 仕事をやめることになった、という。前日、一緒にメシを喰らいに行ったばかりだったので、耳を疑った。前日にはそんな気配はまったくなかったのに、あまりにも突然すぎる。今の仕事に合っていなさそうだな、とは思っていたけれど、やめるぐらいまで思い詰めていたとは思わなかった。

 松本市内に転職するので、会いたければ簡単に会えるのだが、生活のサイクルが変わってしまうので、これまで通りの付き合いとはいかない。

 車関係では友達がたくさんできて、充実しているのだけれど、仕事関係では同じ担当が1年以上続いていたり、難しい人間関係があったりして、マンネリ化と行き詰まりを感じ始めてきたおりなので、一日中仕事をやる気も出ずに、放心状態ですごした。確かに、転職して環境を一気に換えてしまうという手もあるな、と悶々と考えていた。仕事には手を付ける気にならず、サーキット報告を一生懸命書いていた。

 しかし、車をいじるには先立つものがいる。毎月ちゃんと給料が入る今の仕事を変える気なんてさらさらない。まあ、だらだらと数カ月を過ごしつつ、来年の春か夏にはどこかへ飛ばされるんだろう。

 それまでに、エンジンだけは積み替えるべし。