デミオを走らせていたら、「きーーー」という音がかすかに聞こえた。道ばたの音が聞こえているのかと思ったが、いつまでたっても音が付いてくる。あ、これはこの車の音からかしら、と窓を開けると「キーーーーー」っと派手な音が耳を突く。壁やガードレールに反射して変化した音から察するに、フロントブレーキから異音が出ているらしい。
道路の整備が遅れているこの地域なので、幹線道路は渋滞がち。日ごろ、少しでも時間を稼ごうと信号のない裏道を激しく走っているから、一時停止ばかり。ストップアンドゴーの繰り返しである。確か、5月にユーザー車検を受けたときには、きっちりとパッドがあったはずなのだが、そんな走り方がたたってもはや寿命らしい。
念のため、仕事をさぼって家に戻り、フロントをジャッキアップ。タイヤを外し、とりあえずどちら側から出ているか調べるため、シフトレバーを「D」に入れて、アクセルをあおる。車に乗っているとどちら側かいまいち分からないので、降りてみて、手でアクセルをあおるとどうやら左側から音が出ているみたいだった。外側のパッドをチェックするが、まだ4ミリぐらいはある。もう少し使えそうである。が、内側はもう少し減っていて2ミリぐらい。どこから異音が出ているかはいまいちわからず。
ロードスターのトランクからおもむろに14ミリのメガネレンチを取り出して、ボルトをゆるめる。ロードスターのブレーキしかいじったことはないから、勘というか適当にばらす。ロードスターだとボルト1本を外すと、キャリパーだけ跳ね上げることができるのだが、デミオはちょっと構造が違うみたいで、2本のボルトをゆるめて、キャリパーごと外してようやく確認できた。
内側のパッドに金具が付いていて、パッドが限界まで減ると、ローターに接触して音が出るようになっていた。とりあえず2ミリぐらい残っているので、金具をプライヤーでつまんで曲げ、音だけでないようにして元に戻す。
音はなくなったが、ぺらぺらになったブレーキパッドを見ると、不安でブレーキが踏めない。一刻も早く交換しなくては。