2月28日

 左のあばら骨付近が痛い。

 ここには書いていないが、ちょくちょくとレンタルカート場へ行き、練習している。今の自分の手持ちの経験ではFJに乗っても納得の行く走りができないと悟ったので、コソ連しているのだ。遅いので練習している過程をなるべく隠したいだけで、していないわけじゃない。

 金曜日は1万円で何周でもOKというイベントがあったので、仕事を早めに切り上げて午後8時前から走り始めたのである。

 基本的に平日の夜練習していたから、いままではカート場には僕一人だけ走っているだけだった。自分でいろいろ試行錯誤してタイムもちょっとずつ伸びていたのだけれど、Dさんが1回だけ走ってさくっと出したタイムとはほど遠い感じで、一人だけの練習では限界を感じ始めていた。走りたい放題なことも魅力だったが、だれかが走っているのを見られるだけでもありがたかったのだ。

 行くと案の定、何人かが走っていた。タイムを見ると、なかなか上手な人らしい。じっとしばらく走りを観察。コーナーの曲がり方について、大きな誤解をしていることに気づいた。

 誤っていたところが分かればあとは実践である。休む間もなく走る走る。試行錯誤試行錯誤。朝方は雪が降るほどの寒い日だったのだが、ジーパンにトレーナー1枚だけで走っていた。全身が凍るように寒い。が、走るには気合が入って良い感じだ。

 走りまくったものの、最初はほんの少ししかタイムアップしなかった。なぜだ、と思いつつ、走りまくって、あるコーナーで新しい攻め方(ようするにアクセル全開)ができるようになったと思ったら、ぽんと0.4秒以上短縮できた。Dさんが一発で出したタイムにようやく並んだのである。目標達成。

 ほかの人と一緒に走っても追いつかれることも、引き離されることもなくなったから大きく外れた走り方でないことは確か。まだまだ行ける気がするが、コースレコードからはまだ1秒以上ある。どう考えても、そこまで速くはならない感じだ。

 午後10時の営業終了間際になってきて、左の脇腹が痛いことに気が付いた。すでに周回数は120周に達していた。最後走ったときは、右コーナーは無意識に「うごご」と叫び声が出るほどの激痛で、なるべく痛まないよう体をずらして乗っているのでタイムは伸びない。130周で時間も来たことので、それ以上乗ることはあきらめることに。

 無限プレイングカートのPK-50という50ccのカートに乗っているだけで、体へのダメージは少ないかと思っていたのだが、考えが甘かった。ほかに走っていた人はなにか変なものと身に着けているな、と思っていたら、あばら骨用のプロテクターだったのだ。

 日が変わっても激痛は変わらず、湿布を貼ってごまかす。