2月26日

 ついつい油断して、しくじってしまった。

 普段、この「日常」を書いているパソコンは会社から支給してもらったThinkpadX32。激しく私物化して使っているものの、さすがに怪しげでやばいチャレンジとかはできないのでもう1つ、ホビー用にデスクトップパソコンを使っている。1年前ぐらいに買ったパソコンショップブランドのパソコンである。

 Vistaがインストールされた状態で買ったのだがVistaのあまりの重さ(せっかく新品パソコンを買ったのに、速さが感じられない)と、バグっぽい挙動に嫌気が差して、速攻でXPをぶちこんで、至極快適に使用していた。

 で、最近、インターネットエクスプローラー7が自動更新の対象になったらしく「更新の準備ができました」とのメッセージが現れるように。ちなみに、ホビー用のパソコンはあまり設定らしい設定はしていないから、自動更新がオンになっていたみたい。大切なデータを扱うパソコンでは手動の方が吉かと。

 タブブラウザにも対応したらしい、新しいインターネットエクスプローラーを使ってみるのもよいかな、とインストールにOKをしてしまった。これがすべての間違いのもと。

 インストール作業を終えて、再起動したら「なになにからこういうのが見つかりません」という意味不明なエラーを出して、起動しなくなった。壁紙は表示するのだが、画面にはマウスポインタだけ。タスクマネージャーを呼び出してexplorerを起動しようとすると同じエラーが出る。

 実は、一度、アプリケーションの登録と削除を呼び出して、インターネットエクスプローラー7を削除したら元に戻ったのだが、何を思ったのか再びインストールしてみたら同じ症状が現れて、さらに削除もできなくなり、何ともならなくなった。個々のアプリケーションを呼び出していくつかは使うことはできるけれど、explorerに関係するとエラーが出てプログラムが落ちる。

 インターネットエクスプローラーはバージョン3ぐらいから使ってみたことがあるが、ネットスケープに驚異を感じてOSにブラウザを抱き合わせ販売することになってしまったのがWindows98。抱き合わせ販売は独占禁止法の疑いがあるのだが、OSに深く結びつけてしまえば「一体のものです」と強弁できるので、OSと切り離せなくなってしまった。本来はOSの上にインターネットを見るためのブラウザがある形が普通だと思うのだが、そんな経緯で両者を複雑に結びつけてしまったから、ブラウザをアップデートしただけでOSが起動できなくなるという、くだらない事態が発生する。

 XPの上書きインストールを試みたが、ディスク全体をフォーマットすると脅された。サービスパック2から先祖返りするわけだから、なにやら不具合があるらしい。メールや仕事、ホームページ製作はノートパソコンだから、ホビー用パソコンのハードディスクをフォーマットしてしまったところで困らないのだけれど、音楽ファイルやらを待避させる作業が面倒くさいので、血迷ってVistaを入れてみる。

 もうすぐ、サービスパックが出るらしいし、遅いのもバグっぽいのも改善されるだろうと。いちおう、パソコンのスペック的にはまったく問題ない。

 インストール自体は問題なく終了。XPのファイルは「Windows.old」フォルダにまとめて移動されてあった。アップデート作業やアンチウイルスソフトを少々つまずきながら入れていたら、動作が激重になってしまった。

 Vistaになってから、バックグラウンドでいろいろな処理をするようになったらしい。ファイル検索を速くするようにだとか、あらかじめメモリーにプログラムファイルを置いておくだとか。速くするための作業をバックグラウンドでやるのはかまわないのだが、表でやっている作業までストップしてしまうのはいかがなものか、と閉口気味。とにかくハードディスクが盛大に動いていて、動作がぎくしゃくする。

 CPUやメモリー回りが予測通りに進化する中、それを生かそうとOS側が進化しようとする気持ちは、分からないでもない。この10年は、OSの進化とCPUの進化が一体となって2、3年でパソコンを陳腐化させて買い換えさせてきた歴史をたどった。が、完全にハードディスクがボトルネックになってしまっているようで、CPUがばりばりこなす仕事をディスクが受け止められない感じ。

 この5年間でパソコンで何ができるようになったのか。考えてみると、映像や3DCGが手軽に扱えるようになった、ぐらいの進歩ぐらいしかない。多くのユーザーはメールが送れて、ブログが書けて、デジカメの写真が保存、印刷できて、それにビジネスでワープロ、表計算、パワーポイントが使えれば満足だと思うので、OSはXPがあれば十分。Vistaは構造だとかがいろいろ進歩しているんだろうけれど、Vistaにしたからと言って新しくできるようになることって別にない。そこら辺を突き詰めて考えないで、ユーザーに買い換えを迫るようなやり方をしているから、Vistaも不評なんだろう。

 話がそれてしまったが、コントロールパネルを開くだけで10分ぐらいかかるのはどう考えてもおかしかったので、スワップファイル関連がおかしいのだと判断。数十キロから1.5ギガまでフレキシブルにサイズを変えるような設定になっていた。たぶん、クリーンインストールした訳じゃないので、スワップファイルが断片化してしまっているんじゃないかしら、と予測を立てて、最小で1.5ギガ、最大で3ギガの設定にしたらまともに動くようになった。それでも遅いけど。

 バックグラウンドで動くタスクをいくつか削ってだましだまし使ってみることにした。