2月22日

 朝、総監督のモーニングコールで目覚める。「レーシングシューズを持ってきてくれ」とのこと。Dさんが忘れてしまったらしい。普通の靴では狭いFJのペダルは操作しにくい。

 今日は、Dさんの練習日。事実上のシェイクダウンで、スキルスピードでお世話になる最初の日だから、当然僕も行くことに決めていた。気合を入れて起きるつもりだったのだが、寝不足。きゃっぴきゃっぴなギャルギャルのモーニングコールならバッチリ目覚めたのだろうが、いかんせん、男からの電話である。また再び寝てしまって、寝坊気味になってしまった。

 それでも、走行開始15分ぐらい前にはシューズを届けることができた。朝から鉛色の空で、今にも雨が降りそうな天気だったが、とりあえずはぽつぽつと雨が落ちる程度でドライ路面である。

 車高やバネ、ショックの減衰などがテキパキとセットされていく。ドライバーが慣れてきたこともあり、1日の走行で平均的なラップタイムが刻めるようになっていった。1コーナーやS字付近で見ていたのだが、目の前を疾走するFJを見ていると、あれに乗って自分も走るのだ、という現実感がいまいちわかない。自分の車が来れば実感が出てくるのだろうか。

 夕方、FJをトラックに積み込むときに雨が降ってきた。ぎりぎりセーフ。一日を有効に使えて良かった。が、夕方からカートで走りたかった僕にとってはちょっと残念。そう思っていたら「むしろ雨の方が練習になる」と総監督。それでは、とちょっと水たまりのできたカート場で雨合羽を着こんで激走してきた。自分では激走しているつもりなのだが、とんでもなく遅い。曲がらないカートが、輪を掛けて曲がらなかった。すっ飛んで行ってコースアウトする恐怖との戦いなのだが、「別にぶつかっても大したことないですよ」とカート場の兄ちゃん。よっぽどカートが壊れることもないらしい。壊れても、よっぽどの大破でもない限り、お金は請求されないらしい。

 なんだ、そうだったのか。