2月2日

 市場のおっちゃんに頼んで、ツバスを1本、さばいてもらった。房州・大原港直送のツバスは1キロほどの目方。ツヤツヤしていて、それはそれはうまそうであった。名古屋あたりでは、ツバス、ハマチ、ブリと言う。どこまでがツバスで、どこからがブリか、というのはけっこういい加減に決められているらしい。

 出刃でざくざくとおろしてゆく。がりがりっと鱗を削り落としてから、胸びれの下から斜めに包丁を入れて頭を落とし、腹を切ってワタを抜く。背側から背骨に沿って包丁を入れてまっぷたつ。血合いに沿って2すじ切れ込みを入れて、骨を抜く。さすが魚屋さんだけあって、鮮やかな包丁さばきである。

 頭の目の回りの部分や、皮、骨の部分は吸い物にするとうまいらしい。知多・師崎港出身のおばちゃんが、うれしそうにもらっていった。僕は皿にてんこ盛りになった刺し身をたらふく食べた。脂が程良く乗っていて、うまいのなんの。