2月15日

 「レゾネーター」って聞いた事があるだろうか。ノーマルの吸気管を外したことがある人なら分かると思うが、あのぐにゃぐにゃした樹脂製の吸気管の途中に、へんなお部屋が設けてあるのだ。最初見たときは、ずいぶん余計なものが付いているんだな、トルクでも上がるのかな、なんて見ていたが、主な目的は別のところにあったのである。

 グランプリ出版の自動車用語辞典によると、レゾネーター=共鳴器、と書かれている。吸排気系の特定周波数の音を共鳴(レゾナンス)を利用して低減する装置、だそうな。ヘルムホルツの共鳴の原理、というものが応用されているそう。

 僕のエンジンは現在、スロットルにエアクリが直付けしてある仕様なので、吸気音がとってもうるさい。アイドル時に「シュー」という音が耳に付くし、「ガロロロロ」という間の抜けた音が3000〜4000回転あたりで特に耳に付く。ノーマル吸気管を付けることでこの音が少しでも小さくなるんだろうか、と試してみた。

 こんな感じ。NA8Cの吸気管しか手元になかったので、普通には付かなかった。NA6CEとNA8Cではサーモスタットの取り回しが若干違うから。

 写真を見てもらえば分かるが、巨大なものが吸気管の下についている。どこの周波数の音を消すかで寸法、形状が変わるのだという。この状態でエンジンを掛けたら、やっぱりかなり静かになる。空ぶかしして回転数を上げると、やっぱりうるさいけれど、走ってみれば、やはりかなり静かになるんだろう。ノーマル吸気管は形が悪いから取ってみたくなるものの第一に挙げられるが、消音に重要な役割を担っているのである。

 ちなみに、社外品のアルミ品のインテークパイプで、レゾネーター付きのものは見たことがない。僕が以前付けたクスコのアルミインテークでもそうだったが、吸気音が豪快になるのは、アルミ管に変えて共鳴するの以外にも、このレゾネーターがなくなることが大きいんだろう。

 インマニの中にこの機構を採り入れて、消音とトルクアップを狙うものもあるという。ファミリアB5エンジンなど。NBの可変吸気もそうなのだろうか。

 吸気管一つでもメーカー製はやっぱり工夫されているのである。でも、インマニ内に設けるならトルクアップしそうな気がするのだが、吸気管内にあっても、トルクアップにはつながらないんじゃないかなあ。当初、インテークパイプは空気の流れを作ってトルクアップのためにある、と思いこんでいたのだが、取ってしまった今の方がふけがよい。

 インテークパイプは消音とエアクリ、エアフロの場所確保のために付いているんじゃないか、というのが今のところの僕の感想。