2月14日

 松本も本格的に冷えて、ようやく冬がちゃんと来たという感じ。今朝の最低気温は−8度だったそうで、明日の朝も同じ気温という予報になっている。高気圧が西から移動してきて、北海道あたりにある寒気を追い出すそうだから、この寒さもすぐ収まりそう。そろそろ、真冬が去りつつある。

 しかし、この冬はあまり冷えなかった。先ほど帰ってきて、ファンヒーターのスイッチを入れたら「2」と表示された。室温が2度はある。普通、冬の間には「Lo」という表示を見る。数字としては「1」まで表示されるから、「Lo」はそれ以下、すなわち、部屋の中が氷点下であることを示している。今年はそれがない。室温がプラスなんて、幸せなことだ。

 松本がなぜ寒いのか、というと、気温は大して下がらないのだけれど、建物の造りが平地とあまり変わらないから。名古屋あたりの住宅と同じような造りだから、思いっきり寒い。北海道に住んだことのある後輩に聞くと、北海道では外に出ると厳しく寒いが、室内は密閉構造でじゃんじゃん暖房しているから半袖で十分だという。松本だと、廊下を歩くだけで、足が床にひっつくんじゃないか、と思うくらい冷たい。

 当然、水道は凍る。凍っても大丈夫なように、水道は毎晩、水抜きをするのだが、ずぼらなのでやっていない。例年、凍って数日間は出ないこともあるのだけれど、今年はない。例年はうっかりしていて、帰宅したらトイレの配管が破裂していたり、湯沸かし器から水が噴いたりして、家の中が水浸しになったものだけれど。

 それでも気が付いたときには、流し台の蛇口からぽたりぽたりと水を出しておくこともある。去年か一昨年、そのぽたりぽたりと落として置いた水が、出ていないのでびっくりしたことがある。凍らないように出して置いたのに、鍾乳石のように下から凍って「逆つらら」が出来上がっていたのである。

 今年は寒くない。しかし、世の中の男性が、温かい気分になっているこの日、独り凍てついた家に帰ってきて、こんな話を書いている僕は、とっても寒い。