12月25日

 ちょっと前からラジオから流れるのはクリスマスソングばっかり。街にはイルミネーションも点灯して、なんだかうんざりした気分。そもそも、宗教的な日なのだから、やっぱり無信心の人がクリスマスで騒いでいてはだめだろう、なにがイブだ、などと、毎年のごとく、鮮度が落ちたサバのような目をしながらぶつぶつ独りごちし、この閉塞感はなんだ、と分析してみたら、クリスマスに恋人とらぶらぶ、なんておおっぴらにやっていられる年齢は世間体からみたら過ぎつつあり、本来ならば我が子のプレゼントの心配をし始めなければならない雰囲気が漂い始める「みそじーず」なのが原因の一つかもしれない、とふと思ったのだけれど、もともと世間体なんて気にしないで車遊びをしている僕なのであるから、そんなこと関係ないや、ゴーイングマイウエイだ、我が道を行けなどと勘違いから発生した空元気に元気づけられて、しばらくしたらやっぱりそれは空元気であって深刻な現実は直視せねばならない、と反動で、淡麗飲みながら明石家サンタでも見ていようとダウン気味になっていたら、携帯電話が鳴って「ケーキ食べに来ない?」とお姉さんから誘われたので、ぶつぶつと考えていたことはすべて忘れてしっぽ振っておおとろ亭に出掛け、上機嫌でシャンパンを開けてチキンとケーキを食べた。そしてビールを大量に摂取し、意識を失う。

 クリスマス当日は飲み過ぎで午前9時前にようやく起床。外を見ると明るかったので、出勤前に雅久号をいじることにする。ブレーキはオーバーホールしなくてはならないし、足回りもごにょごにょといじる必要があるから。

 ジャッキアップしてタイヤを外したぐらいで雨が降ってきたけれど、ぱらぱらと小雨な感じだったので、濡れながらも作業を続行。タイヤハウスの中に頭を突っ込んでいればあまり濡れない、と強がりを言いながら、足回りとブレーキを外す。

 結局、1時間半ぐらいかかって足回りとブレーキ回りをすべて外した。時間がかかるのは素人だから仕方がないということで。

 本来なら雨が降って来れば作業をあきらめるのだけれど、今は冬。ここは富山。いつ、車が雪に埋もれるか分からないので、できるうちに作業をしてしまう、というのが吉なのだ。

 手を洗ってスーツに着替えて出勤。11時半ぐらいに県庁にたどり着いたけれど、何食わぬ顔でパソコンに向かっているが、その手は洗いきれないオイルで真っ黒だったりする。