気が付いたら、いつものショットバーのマスターが僕を揺り起こしていた。「送っていくから帰りましょ」と誘われ、思考能力がはがれ落ちていたので言われるままにのろのろと付いていき、すでに店前に置かれていた車の助手席に乗り込んだ。酔いつぶれて、マスターに自宅まで送ってもらうなんて、実に正しい飲んだくれである。
マスターが帰る時間だったのだから、かなり遅い時間だったに違いない。でも酔っぱらうと時計を見なくなるから何時だったのかはまったく分からない。
同業他社の人の水戸への転勤が決まり、その送別会だったのである。なぜか市のエライ人らも加わり、2次会でいつものショットバーになだれ込んだ。一次会でもビールにワインを浴びたのだが、さらに飲んだ。みなさん、次々と帰っていき、エライ人に「一緒にタクシー乗っていくか」と誘われたのだが、かなり遠回りになってしまうので、さすがに遠慮して「まだ飲んでます」と言ったのが運の尽き。見事につぶれてしまった。
いったい、どれだけ寝てたんだろう。