早朝5時半の市場はまだ真っ暗だ。だが、熱気は変わらず、相変わらず暴走軽トラやフォークリフト、暴走台車が騒音をたてながら神業のような身のこなしであちこち動きまくる。ぶつからないことが不思議なくらいだ。
この時期によく並んでいるものと言えば、アンコウ。肝がもっとも重要なので、すべてがお腹を上にしてひっくり返され、腹が割かれて肝をでろりと表に出している。大量に並んでいる姿は気持ちの良いものではない。
目立つのは、なんと行っても富山湾で上がった寒ブリだ。ほとんどの魚は白い発泡スチロールの箱に収められているのだが、氷見のブリだけは青い箱なのである。だから、どこに置いてあっても目立つ。10キロを超えるものなので、ひときわでかいのもポイントだ。昔よりは安くなったとは言え、キロ2000円台というから、1本2、3万円はするんだろう。
やっぱり富山のスーパーに行ったら、こんなブリがごろごろしているんだろうか。