12月13日

 「車にはねられました」

 と、職場の後輩から連絡が入った。情報はそれだけ。たぶん、救急車にでも乗り込む前に1本電話を入れたんだろう。困った奴だ。

 松本広域消防局に電話する。と同時に、目の前を救急車が走っていった。職場の同僚が事故に遭った旨を話し、現場を教えてもらう。仕事場から300mほど東へ行った辺りの、交差点だ。歩いていてはねられたらしい。

 路上駐車してあったジムニーに乗り込み、アクセルターンをしたい気分なのだが、非力なので大人しくUターン。30秒で救急車とパトカー、はねたとみられるRX7が目に飛び込んできた。交通整理をしているお巡りさんの真横に車を止め、救急車に飛び込む。顔にけがをしていたものの、普通に話していた。なんだ、軽いじゃないか。大丈夫か、と声を掛けたら、やっぱり少し朦朧とした表情だった。どうやら、宙を舞って顔から落ちたらしい。正しいはねられ方である。

 救急車に付いていきます、と救急隊員に言ったら「交通違反になるからダメ」。ケチ。

 ジムニーを駆って近くの病院に着くと、レントゲン室にぶち込まれるところだった。15分ぐらいで出てきて、処置室へ。顔に絆創膏、足に湿布を張って出てきた。ジムニーの助手席に乗せ、走る。ただでさえ乗り心地の悪い車なのに、バンピーな松本の路面。打った頭がゆさゆさと揺れて、少々気の毒に思った。

 青信号で横断歩道を渡っていたら、突然宙に舞ったらしい。車が近づいている、ということすら気が付かなかったのだから、少々ぼんやりしていたんだろう。右折のRX7の餌食になっちゃった。軽いけがだから、4輪ドリフト状態ではなかったことが推測できる。普通に走っていて、右折中に人をはねるなんて、ひどいドライバーだね。

 先生も走るこの季節。落ち着いて運転しましょう。