寒い。明日の最低気温は4度だそうだ。山の上はもう凍っているな。
夕方、仕事場で座っていて仕事が増えるのも嫌だったので、密かに抜け出す。なんとなく、すっきりしたくてロードスターでいつもの山道へ。2往復もしちゃった。片道6キロぐらいあるから、激しく24キロ走ったことになる。前回給油してからまだ200キロも走っていないのに、燃料系が4分の1以下を指している。極悪燃費、激オイル食いの、環境に悪魔のような車である。
暇だった昨日、ビデオを買った。怪しいやつじゃない。エンジンチューンがテーマのものである。はたから見たら、別の意味で怪しいか。
パッケージには、さまざまな能書きが書いてある。いかにエンジンからパワーを絞り出すか、パーツの選択が重要だ、などなど。4AGやSRエンジンの中に、B6エンジンも入っていたから、何となく、買ってみた。13Bチューンまで盛りだくさんに入って、全部でたったの45分しかなかったから、その内容は推して知るべし。それでも、加工後の燃焼室がちらりとでも移っていれば参考になるな、と思って期待して見たら、案の定、何の役にも立たなかった。
ごくごく普通に、エンジンの組み立て方の断片が収められているだけ。クランク回りのオイルクリアランスやエンドプレー、振れの測定(このサイトに掲載したばかりじゃないか)やバルブの当たりの見方、その他タイミングチェーンのかけ方など、普通の組み立て方を紹介しただけであった。パッケージにはハイコンプチューンとかいう文字が躍っているのに。「燃焼室はここを削れ!」「理想のポート形状はこうだ!」「B6エンジンにはこのピストンを使え!」とか少しは紹介してくれるのかな、と思っていたのに、やはりそれらは企業秘密なんだろうか。僕は少しはかじっているから、何となく感心する部分もないことはないけれど、これから始めようという人が見ても、なんだかよく分からないと思う。いったい、どこに焦点を絞って編集したのか、制作者の意図が全く見えてこない。「チューニング」をうたっておいて組み立て作業の羅列を見せるだけじゃ、詐欺に近い。
以前にも、「サーキットドライビング」何たらというビデオを買ったが、これもまったく参考にならなかった。プロのレーシングドライバーが出演していたのに、擬音を交えた解説。素人にも運転させていたけれど、アドバイスが抽象的。自分で運転して車載カメラの映像を見せておきながら「そうそう、こうだよ」なんて、1人で話しているだけなのだから、救いようがない。
中には出来のいいビデオもあるかも知れないけれど、今のところ2戦2敗。変態、と呼ばれてしまうぐらい速い人がロードスターで筑波を走った車載映像の方が、数百倍もためになった。
でも、またそのうちにだまされるんだろうなあ。