朝5時半に起き出して、準備を始める。といっても、着替えを積むぐらいのものだ。そのまま、ロードスターに乗り込み、市場に向かう。
市場で仕事した後、腹が減ったので市場内の食堂に入る。入り口に「アナゴ丼750円」という掲示があったので、今日は東京まで運転しなければならないことだし、朝っぱらから丼を食べることにした。
アナゴってちょっぴり高級な食材なので、750円という値段も考えれば、「アナゴ丼」と言ったって、どんぶり飯の上に申し訳程度に一切れ二切れ載っている程度だろう、となめていた。「おまちどう」と運ばれてきた丼を見て、仰天したのである。ちょっぴり小ぶりだが、アナゴの丸ごと天ぷらが載っていた。しかも3匹も。朝からこれはつらいなあ、とつぶやきながら、食べ出すとなかなかの美味。
が、このアナゴたちは頭が落としていない。どうも、ぎざぎざの歯は笑っているみたいでグロテスクだし、ころもの下からにらみつけられている気がして落ち着かなかった。マケテナルモノカと、完食。
仕事をちゃきちゃきと片づけて、午後3時、新品タイヤが4本も室内に積んでいるのでゴム臭いロードスターで出発。名古屋高速経由で中央道へ。ちょうど、松本で用事があった友人Kと諏訪あたりで合流し、自宅まで連れて行ってもらう手はずである。
5時に諏訪あたり、と伝えてあったとおりに通過し、ちょうど友人Kも諏訪南インターから乗ったと連絡が入った。これならすぐ追いついて、双葉サービスエリアあたりで給油して休憩すればよいだろう、と思っていたのだが、走れども走れども追いつかない。ゆっくり走っているベンツに捕まってしまったこともあるけれど、いくら何でもおかしい。
双葉を過ぎても追いつかなかったので、今度はガソリンが危機的状態になった。すでにEの位置を差している。しびれを切らせて、「どこにいる?」と聞くと、「もうすぐ談合坂」との答え。10キロぐらい先を走っているらしかった。どうやら、追いつかれまいと、愛車のデミオでぶっ飛ばしているらしい。
談合坂まで20数キロという看板を見て、ガソリンの量を見る。どうみても、あと5リットルも残っていない感じ。やばいやばい、と思いつつ坂道を上り、なるべくアクセルを踏まないように坂道を下った。
談合坂のサービスエリアに入ると真っ先にスタンドへ。44リットル近く入った。高速道路ではかなりやばい状態であった。
都内では比較的スムーズに走ることができ、練馬の友人K宅へおじゃまする。閑静な住宅街の中、奥まった場所にある駐車場に、ひときわうるさい車が駐車する。土曜は午前4時ぐらいに出るからかなり迷惑。駐車場の外まで押してからエンジンを掛けた方が良いかもしれない。
7時半には到着したから、4時間ちょっとかかったことになる。都内が込んでいたことを考えれば、東名とそれほど時間は変わらないみたい。
友人Kの両親にお土産のきしめんを渡しつつあいさつして、地下鉄の駅前にある白木屋グループの魚民で飲む。9時7分の地下鉄に乗らないと帰れなかったので、時間は1時間。短期決戦で最初に注文しまくり、ビールを流し込んで、3杯飲んでお茶漬けを食べ終わったところでタイムアップ。居酒屋でこれほど急いで飲み食いしたのも初めてだ。
池袋から東京。午後10時発最終ひかりで名古屋。最終の地下鉄で藤ヶ丘に戻ってきた。いずれも意識を失っていたから、東京駅からワープしたみたいだった。