土曜日。普通の出勤日で仕事をちゃちゃっと終え、午後からは車をいじってそのままるんるんでおおとろ亭宴会に突入する、完璧なスケジュールだったのだが、後輩に宿直を押しつけられて崩壊した。「宿直とは知らずに飲み会を入れてしまった」だと。
後輩の尻ぬぐいで夜のスケジュールは変更になってしまったが、午前中に仕事を終わらて午後は車いじりをすべし!と気合いを入れていた。んが、激寝坊をして起きたら昼前だったので、最初からつまずいてしまった。
仕方がないから、午後にちゃちゃっと仕事を終わらせ、夕方に工場へ。サスペンションアームのさび取りをやらねばならない。
長岡からやってきた雅久号は、雪国で走ってきたからか、けっこうアーム類のさびがひどい。せっかくブッシュを交換するのならば、さびはきちんと落としてやらねばなるまい。ちなみに、ブッシュは全部ノーマルです。
ディスクグラインダーにヘッドカバーとかを鏡面化するために買ってあった繊維のディスクを付けて、がんがんと磨いてみる。けっこう、良い具合にさびが落ちるのだが、ディスクがあっという間に減ってしまった。細かいところはなかなか磨けないし、コストパフォーマンスの意味でもだめ。
とりあえず、この日は、作業終了。おおとろ亭に上がり込んでご飯を食べさせてもらい、宿直に向かう。
日、月と連休。日曜日は朝から作業をしようと、宿直にもかかわらず、日付が変わった瞬間に寝てしまおうかと考えていたら、後輩から不吉な電話が。ぐでんぐでんに酔っぱらった声で「今からビールもって襲撃します」だと。突然、宴会が始まり、リッター単位でビールを飲んでしまった。結局、日曜日は午後からしか動けず。
ホームセンターでディスクグラインダーに付けるステンレスブラシやさび落としディスクを買って工場へ。がんがんがん、とアームのさびを落とす。ステンブラシは曲面でもうまい具合にさびが落ちるのだが、さび落としの「トルク」がない。さび落としディスクは平面ではがしがし塗装とさびを落とすトルクはあるのだけれど、細かいところはできない。
苦戦していたら、背後でおおとろ氏がサンドブラストでさび落としを手伝ってくれていた。さび落としの仕上がりを見て、ディスクグラインダーでやっているのがばかばかしくなってきた。とりあえず、落としやすい平面部分はグラインダーでやっておいて、サンドブラストに転向。
作業窓が真っ白になってしまって中が見えないから手探りでの作業。砂が出ているつもりでから打ちしていたりと、機械の調節に少々苦戦したが、こつをつかんだら順調にさび落としができた。特に、溶接部分にしつこくこびりついたさびをきれいに落とすには、これ以外に無理っぽい。
暗くなったころに何とかさび落としは終了。片面をシャーシブラックで塗る。それにしてもサンドブラスト、砂の粉塵がもくもくと立ちこめるものだから、全身砂まみれ。一応、粉塵マスクをしていたのだが、口のなかじゃりじゃり。鼻の中も砂まみれ。鼻水が出てくるので鼻をかんだら、真っ黒な鼻水だった。ポート研磨をしたとき、銀色の鼻水になったことを思い出す。
作業終了しておおとろ亭になだれ込んで、深夜まで大量のビール。
月曜日。作業を再開。とりあえず、アームの裏側を塗装して、アームが外れた車体側もシャーシブラックを吹いてみる。
さびや汚れを落とすのがどんなに大変かが良く分かったので、メンバーにどんなさびや汚れがあろうとも、塗りつぶすようにシャーシブラックを吹く。フルレストアするわけじゃない、いつつぶれても仕方がない使い方をする車から、現状維持でOK。
ブッシュの組み付けはプロに任すとして、やることがなくなったから、プレクサスであちこちを磨く。本来はプラスチックや樹脂部品に使うのだが、エンジンルーム内の汚れでも、プシュっと吹いておいてしばらく置いてから吹くときれいになる。なかなか、使えるケミカルだけれど、けっこう高いのも確か。
さて、来月は新しいシーズンに向けて、始動じゃ。