エンジンをオーバーホールした雅久号。が、シフトアップ後にマフラーからぽんと白煙が出る。目立ってエンジンオイルが減るわけでもないし、サーキット以外ではスポーツ触媒が付いているから、白煙は出ない。
シフトアップ時に白煙が出ているということは、まず間違いなく、バルブシールの組み付け不良だ。インマニが正圧のときは問題ないのだが、シフトアップでアクセルを抜いて負圧になったとき、ヘッド内のオイルをバルブガイドから吸ってしまう。
以前、エンジンを組んだときにも、同じような失敗をやらかしたので、やっつけ仕事的に急いでヘッドを組んだ今回も、バルブシールだけはしっかり組み付けた。どれぐらいしっかり組んだかと言えば、真っ直ぐ取り付けるためにこれでもかと押しつけた。
「バルブシールなんて、きゅぽって感じで軽く入るだろ」とおおとろ氏。どうやら、念入りにやったつもりになっていたのがいけなかったらしい。
バルブシールの不良かどうかは正直分からないけれど、白煙が出るのは間違いないわけで、バルブガイドをチェックする意味でもヘッドを降ろしてみることに。吸気管を外して、エアクリボックスを外して、エキマニを外して、インマニ外して…。淡々と作業するのみ。
4スロのエンジンルームに慣れてしまっているので、いろいろとまどうことも。意外に配線が各所にしっかり固定されていて、うっとうしい。インマニを固定するボルトで1本だけどうやっても工具が届かないなあ、と手探りしながら考えていたら、インマニステーが付いていることに気がついた。元祖雅号では、かなり以前に初めて油温計を付けたときに、センサーを取り付けるブロックのじゃまになるというので外してあったから、改めて付いていると新鮮に感じる。
ヘッドカバーを開けて、ウオーターポンプのプーリーを外し、タイミングベルトのカバーを外す。1番目の気筒の上死点を出して、タイミングベルトをゆるめる。カムプーリーも外して、ついでにカムシャフトも車上で外してしまう。ちょっとでも軽くするために。ヘッドを持ち上げた途端、腰がぎくって来たらいやだ。
HLAも外して、ヘッドボルトを外し、えいっと持ち上げたら意外と軽かった。
バルブを外してみる。バルブを抜くときにバルブシールとのあたり方や抜けるときの手応えを感じてみて、不具合がありそうかどうかをチェックしたのだが、正直言って良く分からなかった。きちんと付いているように見えた。
とりあえず、バルブをペーパーで磨いて作業は終了。サンエスできれいにして、再び組み付ける。なんだか、不毛な作業だ。