「暫定税率を廃止するには恒久的な財源の確保が重要」。日本語的におかしな言葉がNHKニュースから聞こえてきて、笑ってしまった。暫定という言葉はいかにも日本的で、国会や国民に説明するための方便が、ネーミングを変えると波風が立つからそのまま残っちゃったみたいな。「暫定税率を恒久的に廃止するためには、恒久財源が必要となります」。正しく書いているのに、テストでは0点となりそうな感じである。
暫定税率の廃止で25.1円安くなったらクルマ馬鹿としてはそりゃあ、うれしい。ただ、道路整備の財源がなくなっちゃうし、そもそも受益者負担の制度なのだから、クルマに乗っていない人に直接的な恩恵がないしで、廃止すればそれでいいのか、というと微妙なところ。
過去の「日常」を見ていると2001年ごろ「松本はガソリンが高い」と泣いていたときの価格が1リットル100円ちょっと。安い地域では90円代だったのだ。当時の原油価格は1バレル当たり20ドル代であったのが大きく、原油高に円安が重なった今は高くなるのは仕方がないところ。国民の負担うんぬん言うならば、本来は円相場を何とかすべきなんだけれど、手っ取り早いところから手を付けるのが日本の政治のいけないところだ。
結局、走行距離に応じて税金を取るみたいなことになって、増税になったりして。検査ステッカーにGPS仕込んで12月31日時点の走行距離を調べて登録して算出して請求してと、複雑怪奇な制度になりそうだ。